今年はのんびり映画を見るって決めてる。体力回復したので久々に自転車乗ってギンレイホールへ。マルコ・ベロッキオ「眠れる美女」を観た。タイトルから川端康成の?って一瞬思ったけど違った。
2009年イタリアで、長らく植物状態の娘を持つ男性が延命措置の停止を認める司法判断を得たけれど、議会を巻き込んで国を二分する大議論を招いたという実話をベースにした、3組の男女や親子が交錯しあう群像劇。物語についていけるかな?と思ったけど見終わった頃にはすっかり引き込まれていた。多くはない登場人物に、あらゆる生死にまつわる意見や態度のバリエーションを織り込み、文字通り「眠れる美女」が登場するのはもちろん、物語の進行につれ、眠っていない登場人物たちも内なる何かが目覚めていくのだ。大好きなイザベル・ユペールのさすがの存在感、ラストの余韻、なんだか静かな冬の終わりに似合う物語だった。
しかし去年テレンス・マリック「トゥ・ザ・ワンダー」を観たときにも痛感したけれど、キリスト教に関する知識が薄弱なため、ちゃんと受け取れたか不安が残りもした。倫理の話でもあるし、感情の話でもあったけど、何より宗教の話なのだろう。「聖書」なんて授業があって期末試験まである学校に長らく通ってたのに、すっかり忘れてる。今から思うと英語や数学と同じぐらい、世界の理解に役立つ授業だった気がしてならない。本など読もうとずっと思ってるので、今年こそ(といってももう3月)ちゃんと知識を深めるのだ…!