CINEMA STUDIO28

2016-08-31

夏休みの宿題ふう



CAT! オーディションで選ばれたホリー・ゴライトリーのCAT!



Little shop of memorandomの大人ガチャで、私のを当ててくださった皆様、Cinema letter from M.T.ご参加のメール受付は8/31期限です。夏休みの宿題ふう。TSUTAYAの返却ポストみたいに、明日の朝、私が起きるまでが8/31です。お待ちしてます!


これまでいただいたメール、この企画は私が一番楽しいのだろうな…と思いながら読ませていただいてます。人の数だけ好きな映画も好きな理由も違う、という当たり前のことを改めて強く知る貴重な体験。



仕事帰りに髪を切りに行き、帰り道、日比谷シャンテの前を歩いてたら、シャンテでゴジラタイアップのキャンペーンが始まったようで、シャンテVSゴジラというポスターがあちこちに貼られていた。ゴジラ、いろんなものと戦ってる。




ゴジラメニュー、それゴジラ関係ないやん?ってのが混じってて愛おしい。小林製薬のネーミングセンスに似たものを感じるよ…。


http://www.hibiya-chanter.com/eventnews/detail/?id=101

2016-08-30

2016/8/30



松江城の前にいた歴史上の人物。名前は忘れた。



昨夜は6時間ほど眠れた。しかしアラームに気づかず、普段なら遅刻の時間に目が覚めたけど、台風による交通機関の乱れを考慮して、外出先に直行としていたので事なきを得た。


正午頃、田園都市線に乗って移動していると、制服を着た女子中学生か高校生2人が前に座っていて、様々なサイズのプリントが挟まったクリアファイルから、1人がおもむろに映画のチラシを取り出し、「絵がすごく綺麗で…」と言葉少なにもう1人に渡しているのを目撃し胸の奥をキュッと掴まれた。一緒に観に行こうよって誘ってるということなのかわからないけど、「絵がすごく綺麗で…」って奥ゆかしき遠回り感がとても良くて。観るものが立て込んでいてどうしようかと考えていたけど、「君の名は」、私も観に行くことにする。絵がすごく綺麗なんだって。


http://www.kiminona.com/index.html


映画のチラシって、いいなあ。気軽にもらえて、誰にでも渡せて。海外の映画館で見かけたことないけど、日本ならではの文化なのだろうか。



遠くから手紙を受け取ったと連絡があり、手紙を書くための連絡もあり、夜に手紙を書き、これを書いたらもう一通書く。ひとつ季節が終わり、新しい季節に始めることの手紙たち。

2016-08-29

insomnia



insomnia...と言っても、クリストファー・ノーランの映画ではなくって。8月、多方面で片付けるべきことがあり生活が不規則だったせいか、気がつけば不眠気味。なかなか寝付けない。昨夜は明け方5時すぎまで眠れず、2時間睡眠で今日は猛スピードで仕事を片付け(気を抜くと眠気に襲われる)速攻で帰宅したので、早く眠るぞ!と思っているところ。これで無理なら初めて睡眠導入剤を買ってみようかな…。



クリストファー・ノーランといえば、新作が楽しみ。北米で来年7月公開だそうだけど、日本でも来年観られるかな。思わせぶりな予告篇。主演はトム・ハーディー!




http://www.cinra.net/news/20160824-dunkirk


今夜こそ、おやすみなさい…

2016-08-28

こどもとファッション



台風到来の予感さざめく中、庭園美術館へ。


こどもとファッションの展示、相変わらず会期ギリギリで。展示に加え、旧朝香宮邸のアールデコ建築を楽しむこと、何度訪れても庭園美術館の愉しみの筆頭だけど、今日は書斎の棚に陶器のペンギンの置物を発見。鳩さま(朝香宮鳩彦王)、ルビッチ映画にハーバート・マーシャルやメルヴィン・ダグラスと並んで登場しても違和感のない優雅さをお持ちであるだけでもう十分に魅力的なのに、ペンギンまでお好きでいらしたのですか!鳩さまのペンギンは3羽並んだ高級感あふれるペンギンであった。



こどもとファッションの展示はこちら、



http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160716-0831_children.html


ある年齢に達した子供が、それまで着ていた洋服を着なくなり、大人の仲間入りをする、例えばコルセットなしでのびのび動いていた身体が、3歳頃に達するとコルセット着用し小さな大人として扱われるようになる等、かつては(展示の中で最も古いのは19世紀後半だったかな)子供と大人の服飾が明確に区分されていたのが、やがて大人の服飾の機能性が追求され始め、子供の服飾の機能性の高さが逆に大人の服飾に取り入れられ始めるなど、相互影響の関係にある…という冒頭の展示から惹きこまれ、やがて日本でも子供の洋装化が裕福な家庭から順番に始まり浸透してゆく。子供の服飾は、親の欲望の投影でもあることを表現する現代美術は、みんな白襟のワンピースを着ていて、白襟が親が子供に求める(押し付ける?)無垢さの象徴のようで息苦しくも興味深かった。単に年代順に服飾を並べて説明するのではなく、絵画や児童雑誌も交えた多様な切り口で見応えがあった。


特に!ポール・ポワレの一角。ポワレが主宰したデザイン学校によるジャポニスムの影響を受けた大胆な柄(朝顔や橘)のチュニックにプリーツスカートのコーディネートなんて、そのまま大人サイズにして今年のトレンドとして売り出せそう。そしてポワレ自身の妻・息子・娘のための洋服が、さすがに目を瞠る美しさ。特に長女・ロジーヌのための儚く薄い麻の洗礼服。生まれ変わったらポワレの長女になりたい…。


それらの洋服は1910年代のものが多く、ポワレの多様な活動を考えるに、映画衣装を担当したりしていたのでは。と調べてみたら、あった!マルセル・レルビエ監督「人でなしの女」、1923年、衣装はポワレ!ポワレの洋服が人間に着られて動いてるところ観たいよ…と、さらに調べてみれば、去年メゾンエルメスで上映されていた。見逃した…。



http://www.maisonhermes.jp/ginza/movie/archives/11918/


舞台セットも奇抜で、写真を見る限り、1920年代の過剰さを煮詰めて出来上がったような映画という印象で、反射的にルビッチ「山猫リュシカ(1921年/ドイツ)」を思い出した。




「山猫リュシカ」を観ている間、噎せ返る過剰さに驚愕し、自分はいったい何を観ているのだろうと足元がぐらついたものだけど、「人でなしの女」も似た感想に至るのだろうか。次にどこかでかかることがあれば逃さず馳せ参じなければ。


こどもとファッションの展示は、8月31日まで。図録が完売しており、残念。

2016-08-27

Just in time



近所にしか出かけなかったけど、ぼんやりPCの前に座っていると、あれこれ頭が整理され次のステップが見えてくるような日だった。また台風がくるようで風が強い。


Fire TV Stickの楽しみ方。わざわざレンタルで借りたりはしないけど、ずっと好きな映画を気軽に流しっぱなしにできる。部屋にいる時、TVはうるさくてつけっぱなしにできず、音楽も邪魔だな、と思うことが多くて無音状態が多いのだけど、映画を微かな音量で流しっぱなし、というのは私にすごく合ってる。あ!という場面に差し掛かったらちゃんと観たりして。


「Before sunset」がプライムで入っていたので流しっぱなしにしていたら、やはり後半はしばし観入るしかなかった。パリを歩く2人が、空港に行くまでの1時間と少しの短さでは、その場所をそのペースで全部まわるのは無理よ、という非効率な移動距離で、改めて映画は虚構と思う。Le pure cafe、近所の人しか行かなさそうな場所にあり、食事も美味しいカフェだった。パリだからといってcafe de floreやles deux magotsに連れて行かず、パリに暮らす自分の生活テリトリーにジェシーを連れ込むあたり、セリーヌのしたたかさかもしれない。



公開当時、周囲では、最後ジェシー(イーサン・ホーク)が飛行機に乗ったか乗らなかったかの小さな論争があり、乗った派が多数だったけど、私は頑として乗らなかった派だった。ジェシーのような人生にロマンティックが必要な男は、いくら妻子がアメリカにいようと、あっさり現実を捨てるだろう。たとえ現実では、そうは言っても家庭に戻る男性が多数だとしても、これは映画で虚構だから、飛行機には乗らないと思うの。…という推測は、まさかあると思わなかった第3作で答え合わせに至った。




改めて観ていると、部屋でセリーヌが歌った後に流れるニーナ・シモンの歌詞が2人の行く末を暗示している。ジェシーがランダムに選んだCDから、セリーヌお気に入りの、意味ありげな1曲が流れる、偶然パズルのピースがカチッとはまるような、運命めいた流れも素晴らしい。



Now you're here
now I know just where I'm going
No more doubt or fear I've found my way






音楽に映画の終わりを担わせる映画はたくさんあれど、この映画は珠玉の成功例。


Your love came just in time
you found me just in time
And changed my lonely nights that lucky day

2016-08-26

Fire TV Stick



帰りにローソンに届けてもらったamazon小包をピックアップし、Fire TV Stickをセット。一瞬で繋がった。ホリー・ゴライトリー、ようこそ我が部屋へ!AVアンプの入力切替方法を調べねばならず、TVとの切替ができてないけど、明日頑張る。先週から名画座で観るつもりが時間がなくて見逃した「マネー・ショート」をレンタルして観てみようかな。夏の疲れに襲われており、週末は静養。


メイキング本によると、「ティファニーで朝食を」のパーティーシーンは7日間、エキストラではなく、すべて俳優を使って撮られたとのこと。このシーンが大ウケして、ブレイク・エドワーズは映画丸ごとパーティーシーンでできている「ザ・パーティー」を撮ったのだとか。「ザ・パーティー」、何年か前にDVDで観た記憶だけあって、何故観ることにしたのか記憶が曖昧だったけど、本を読んで興味を持ったのだろうな。確かに「ティファニーで朝食を」のパーティーシーンがどんどんエスカレートしたような過剰な映画だった。最後には象が登場したり、家じゅうバブルでモコモコになったりしていた。いかにも60s!なインテリアも可愛かった記憶がある。

2016-08-25

Today’s film



本日の映画/映画館。東京国際映画祭では、日本映画も気になりつつ、後で公開されるし…と日本以外の国の映画を優先して観るのだけど、去年の映画祭中、ちらちら賞賛を目にして気になっていた「ケンとカズ」。7月から公開が始まって、延長されて9月までって人気なのね。平日夜の回にもかかわらず、今日もそれなりに席は埋まってた。


http://www.ken-kazu.com/


エンドロールを観ながら、知った名前はひとつもなかったけど、日本には私の知らない、いい顔をした役者さんがいるんだな、今日出会えて良かったな、と思った。男性の魅力が最も美しく映るのはフィルム・ノワールかも、と考えたり。


事前に知らされてなかったけど、終映後、3人の男性がスクリーン前に、ちょっとすみませんしばらく時間いいですか?という調子でやってきて、ケンとカズと監督だった。さっきまで観ていたヒリヒリする物語の中にいた人たちとは思えないほど和気藹々としたトリオ漫才のような可愛気だった。映画とトークについては、後日必ず書きます。

2016-08-24

2016/8/24



行きたくて行けなかった映画の上映は、最初からこの世に存在しなかったものとして忘れることにしており、実際に忘れるのだけど、「シン・ゴジラ」の今日の上映は羨ましいなぁ…!


http://matome.naver.jp/odai/2147135532375444901?&page=1


短い間でしっかりコスプレを準備する能力の高さに驚く…そして凝ったコスプレより、仕事帰りの会社員も参加しやすい、石原さとみの役のコスプレがいいわ。ZARAのショッパー持ってるの最高。



キャスト登壇の映像がLINE LIVEで公開されているので、おとなしくそれを観ることにする。最近、映画のイベントも中継はLINE LIVEで、というのが増えてきたような。

2016-08-23

Marlene and…



ディートリッヒ&タイロン・パワー。ビリー・ワイルダー「情婦」の残りを見終わる。素晴らしい!知ってたけど!前に観たのは「午前10時の映画祭」で、映画館で観たのだった。ヒルズだったかな。マレーネ・ディートリッヒの魅力に開眼したことと、とにかく映画が面白かった記憶だけ残って、細部は良い塩梅に抜け落ちていたので、最後の、ええ!おお!!展開、今回もしっかり、ええ!おお!しましたとも。幼少期に観た映画のほとんどが白黒だったので白黒映画に全く抵抗がなく、むしろカラーだと情報が多すぎると思うぐらいなのだけど、そうじゃない人、白黒というだけで抵抗する人もきっといて、そんな人にもこの映画は薦めやすいのではないか。抵抗する間もなく引き込まれてしまって、気がついたら最後ってことに、みんななるんじゃないかしら。




ディートリッヒ&タイロン・パワー、おふざけバージョン。アガサ・クリスティ原作ものの映画化の最高傑作と言われているらしいし、ディートリッヒが当時50代後半だったという驚きや、若くして亡くなったタイロン・パワーの遺作でもあること、太っちょ弁護士と口うるさいお付きのご婦人の俳優・女優は実生活では夫婦で、なるほど阿吽の呼吸…など、ちょっと調べるといろいろ出てくるけど、そんなの何ひとつ知らなくてもきっちり面白いのが素晴らしいなあ!




ディートリッヒ&ビリー・ワイルダー。いつの写真なのだろう、2人とも若い。そしてディートリッヒのワンピースが素敵。ディートリッヒ映画でディートリッヒが最も魅力的なのは「情婦」だと思っているのだけど、私の考える「大人の女」のイメージに、これまで観たあらゆる映画のヒロインの中で最も近いのが「情婦」のディートリッヒかもしれない、という理由からかもしれない。これまで経てきた年月をしっかり感じさせながら、背筋はピンと伸び、毅然としながら時に可愛く、弱味を見せずとも微量の弱さも漂わせる鯔背な女。




ディートリッヒ&ビリー・ワイルダー。上の写真から2人とも年を重ねて。盟友!同志!という言葉が似合う雰囲気。

2016-08-22

2016/8/22



滲む京都の夕暮れ。街の重心が低い。


本日も大人ガチャのメールを何通かいただき、本当に皆さん、観たい映画、あるいはこういう映画は苦手…という嗜好がひとりずつ違って興味深い。私は戦争映画とメロドラマが苦手。70年代以降はファッションが好みじゃなくてあまり観ない。俳優ではショーン・ペンが苦手で彼の映画はほとんど観ていない。あれが嫌い、これが嫌いという共通項で他者と連帯するのは好きじゃないけど、自分の嫌いを知っておくのは大事よね。美意識は嫌悪感の集積である、という言葉は伊丹十三の本で知った気がするけど、彼自身の言葉だったかどうか。



ベネチア映画祭が始まるようで、コンペのラインナップを眺める。審査委員長はサム・メンデス(好き)!


http://www.cinematoday.jp/page/A0005119?p=1

・トム・フォード、「シングルマン」だけ撮って終わるかと思ったら新作!

・ナタリー・ポートマンがジャッキーを演じる映画は是非観たい。ファッションにも期待。

・「セッション」の監督、次はどういうのをとるのだろう、と思っていたらミュージカル。しかもエマ・ストーン(好き!)主演!

・映画好きならみんな当然好きだろうと思われてそうなクストリッツァやヴェンダース、私はさほど好きではない。その下にあるテレンス・マリックは好き。

・フランソワ・オゾン新作はクラシカルな感じなのね…と読んでいると、ルビッチ「私の殺した男」のリメイクとか!ルビッチの映画はどれも、最も遠回しな方法を選んで描く反戦映画なのではないか、と思っているのだけど、この映画はルビッチにしては珍しくストレートな反戦映画だった。そしてそんな映画をひたすら楽しい「君とひととき」や「極楽特急」と同じ年に撮っているのだ。しかし来世、映画監督になったとしても、絶対ルビッチのリメイクなんてしたくない。撮るとしてもボグダノヴィッチのようにオマージュに留めておきたい。オゾン、大胆だな…。


ああ、有名な俳優、監督の映画でなくても、名前も知らなかった監督の映画もどれもどれも面白そう!始まったら現地メディアの星取表をチェックしつつ、華やかな写真や各賞発表を追いかけ、そして日本で観られますように!と祈るのがその場に行けない海外の映画祭を私なりに楽しむ方法。

2016-08-21

ありがとうございました / little shop of memorandom



SPBSにて2週間に渡って開催されたlittle shop of memorandom、終了しました。


猛暑かつ天候不順の中、渋谷の奥まで足をお運びいただき、ありがとうございました。夕方、撤収に行ったら持ち帰るものがほとんどなく(準備したものがほぼ完売しており)お買い上げいただいた皆さまにも感謝の気持ちでいっぱいです。


Cinema packは私にとって大切な本や雑誌をパックしたので、買っていただいた方にも楽しんでいただけているといいな、と思っています。同封したおやつ類にも意味があって、ポップコーンは友達を招いて家で映画を観る時用に映画館気分を味わうために常備しているもの。キャンディは銀座のメゾンエルメスに映画を観に行くと、美しいプログラムとキャンディをいつももらえるのがさりげなく嬉しくて、これまで何種類かもらったキャンディの中で一番美味しく、包み紙を持ち帰って調べて(執念)何度も買った、映画おやつなのです。




大人ガチャ(大人のガチャガチャ)には、形あるモノを作る能力に乏しいので、形のない何かを詰めることにして、当ててくださった方が「まだ観ぬ映画に出会うきっかけ」を詰めました。カプセルを開けると文章が入っています。


「所定のメールアドレスにメールを送っていただきますと、記憶のアーカイブから、あなたに是非観てほしい映画を選び、選んだ理由を添え、封をして、切手を貼り、手紙でお届けします。選ぶにあたって、あなたのことを少し教えてください。(中略)観終わった後、すこし世界が違って見えるような1本を選べるように、ウォーミングアップしながら、メールをお待ちしております。」


消えていった東京の映画館について連載を書きながら、ずいぶん儚いものを愛している自覚が芽生え、これ以上失わないために観客の立場で何ができるのか考えてみて、映画を観ること、映画館に行くことが唯一かつ最良の方法というシンプルな考えに至りました。これまでずいぶん多くの、形にならない恩恵を映画から受け取ってきたので、ガチャを当ててくださった見知らぬ方々にとっても、新しい映画に出会うきっかけになれるならとても嬉しいです。


ささやかなプロジェクトに’Cinema letter from M.T.’という名前をつけました。M.T.とはmemorandom.tokyo そして私のイニシャルです。


すでに何通かメールを受け取り、意図が無事伝わったことにひとまずホッとして、書かれている「あなたのこと」をドキドキしながら読ませていただき、あの映画がいいかな?あれとあれ2本立てというのはどうだろう?など頭の中で組み立てています。メールをお送りいただく期限は8月31日です(夏休みの宿題ふう)。お待ちしております。返事を書き終わるまで、私のlittle shopは終わりませんッ!

2016-08-20

2016/8/20



朝から雷雨、気圧の低下で頭痛が酷く、静養日とする。借りていたビリー・ワイルダー「情婦」を途中まで観たところ。パンツルックで歌い踊っていたディートリッヒのパンツが片足だけ裂けてスリットみたいになってるの、フェティッシュで素晴らしい。


楽天レンタルとGEOのレンタルは運営が同じだから在庫も同じ、と耳寄り情報を教えてもらったので、今借りてるの観終わったらTSUTAYAは解約し、amazonのTV STICKを買ってそこにあるのはそれで観て、ないのは(極楽特急とか!)はGEOで借りることにする。うちのトリックみたいな配線で組んだ視聴環境の何をどうすれば観られるようになるのか調べなければ。


SPBSでのmemorandomのショップは明日夕方までです。天候不安定ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

http://www.shibuyabooks.co.jp/bookshop/info/memorandom0808/

2016-08-19

長さの法則




出雲、因幡の白うさぎにちなんで、あちらにもうさぎ、こちらにもうさぎのうさぎ天国。しかし出雲大社の参道に唐突にいた鳥。これも何か謂れがあるのかな。


今週3日しか働いていないのに、身体を労働に慣らす時間もなく頭を激しく消耗させる内容だったせいかヘロヘロしている。免疫力低下のバロメーターであるところの口内炎も多発していて、きちんと身体を休めねば。


濱口竜介監督「カメラの前で演じること」…これも「ハッピーアワー」のメイキング本だけども…の巻末にある、フィルモグラフィを監督自身が解説しているページ、オールナイトで観た「PASSION」の解説で、興味深い記述を見つけた。



「ちなみに手前勝手な法則がある。前作は三角関係を撮って90分になった。90分あれば3人の関係は撮れる。そこにひとが加わると、ひとりあたり15分ずつ映画は長くなってゆく…。17人全員を描きたいと思った『ハッピーアワー』が300分を越えるのも必然的なことだったのだ。」



「PASSION」は5人の物語で、90分(3人)+15分×2人=120分。実際は115分らしいので、ほぼ濱口法則どおりなのだなぁ。面白い!



三角関係といえば!のルビッチに当てはめてみよう。「生活の設計」91分、「天使」91分、「極楽特急」82分。三角関係だから90分前後。そして「ニノチカ」はグレタ・ガルボとメルヴィン・ダグラスの2人の関係で2人×30分、そしてロシアの3人組×15分とすれば法則上合計は105分で、実際は110分!濱口法則、ルビッチにもだいたい当てはまるのではないか。好みと言えばそれまでだけど、この2人の監督については、描かれるものと映画の長さに過不足がなく、見事にちょうどいいなぁ!と思っている。



男女2人のメロドラマを2時間きっちり見せられると、早く終わってくれないかなぁ…と思ってしまうのは、本来60分で済みそうなものを倍の時間に引きのばして見せられてるような気になるせいか。単にそういうの観るの苦手なせいか。私の好みか、人間心理がそもそもそういうものなのか、映画の長さに関する濱口法則、頭の片隅にメモして、これから映画の長さにも注意してみよう。

2016-08-18

2016/8/18



夏休み、出雲の帰り道、一瞬だけ松江に立ち寄った。お城があって、お堀があって、落ち着いた城下町。華美なところはなく、整った武骨さがあって、想像以上に素敵な街だった。想像以上って、松江の何を想像していたのだろう、と思うけれども。お城に登らず、小泉八雲記念館の前を通りかかったけど中に入らず、近くにあった老舗らしき和菓子屋の一角で抹茶氷を食べたら、こしあんがさすがの美味しさ。



昨日書いた「ティファニーで朝食を」のメイキング本について、LA在住の友人が興味を持って、英語で書かれた原書を探しに早速古本屋へ(さすがの行動力…!)。在庫がなかったらしいのだけど映画関連の棚だけでなく、Woman’s studyの棚にも通常置かれているらしく、「初めてインディペンデントな女性が描かれた映画だから」と古本屋の方が言っていたそうで…あの本がただの映画メイキング本として書かれなかったことが好きな理由なのだけど、実際、映画以外の棚にも並んでいることにもまた感激した。



突然、土砂降りの雨が降る今日、東京はアジアの一部と再認識。スコールと呼びたい。

2016-08-17

FIFTH AVENUE, 5 A.M.



映画関連本でとりわけ好きなのはメイキング本。京都でお友達から、お薦めは?と質問されたので、詳細をここに書いておきます。


「オードリー・ヘプバーンとティファニーで朝食を」(サム・ワッソン著、清水晶子訳、中央公論新社 / 原題 FIFTH AVENUE , 5.A.M. Sam Wasson)。とても読みやすい訳で訳者のことを知りたくなったけど、訳者あとがきがなくて。そういう人に限って。サイトがあって、この本についても。


http://akikoshimizumusic.blog.fc2.com/blog-entry-33.html


若い男女の登場する50〜60年代の映画をいくつも観るうちに、私の興味はその点に向かった。女性が結婚前に、男性と関係を持つことはいつから不良娘の振る舞いではなく、なんとなくそうだよね。ということになったのだろうか。市川崑「女性に関する十二章」(1954年)で永い春、倦怠期の婚約者たちは彷徨い、しかし最後に和解に至り…ついに…接吻をする。接吻か!しかし「婚期」(1961年)の演劇活動に熱を入れる野添ひとみは奔放でドライな末っ子キャラゆえか外泊することもありそうな気配を漂わせていたし、60年代前半あたりに転換点があったのだろうか。何か調べればわかるのかもしれないけど、敢えてそれはせず、映画館の暗闇で淡々と朝顔観察日記のごとく自由研究は進む。


そう考えると、ルビッチ「生活の設計」のジルダよ!精神は別として特に不良娘らしき描写はなかったし、1933年の女なのに!ルビッチのああいった先進的な女性描写はヨーロッパ出身ということもあるのかしら。ハリウッドはもっと後々まで貞操を守っていたように思う。


この「ティファニーで朝食を」(1961年)のメイキング本は、そのあたり、ニッチにもほどがある、極私的興味に焦点をあてた本。書き出しからこんな感じで。



偶然なんかじゃないのに偶然のように見える成り行きというのがあるが、そんな成り行きで「清純派」オードリー・ヘプバーンが「さして清純でない」コールガールのホリー・ゴライトリーを演じて以来、映画の中の女性像がすっかり変わってしまった。そして、50年代にはまだ表面化していなかった男女のあり方の変化が、ここで明確になった。ハリウッド映画にセックスはつきものだったが、「ティファニーで朝食を」以前は、そんなことをするのは悪い娘たちと決まっていた。ほとんど例外なく、映画の中のいい娘たちは身が穢れる前に結婚しなければいけなかったし、身持ちの悪い女は、いつだって、あらゆる社会的地位のあらゆる種類の男たちと共に、抹殺されなければいけなかった。楽しみのツケを最後に払ったのだ。悪い娘たちは「傷つき、後悔する」「愛し、結婚する」「傷つき、後悔し、結婚して、死ぬ」とパターンはいろいろだったが、一般的に行く末はいつも大体同じ。お嬢さん方、こうなってはいけませんよ、という悪い手本になった。ところが、「ティファニーで朝食を」で…これもオードリーが演じたからこそなのだが…女のひとり暮らしも、恋愛も、お洒落するのも、ちょっと酔っ払ったりするのだってそんなに悪くないじゃない、と本当に唐突にこうなったのだ。実際、シングルでいるのが恥ずかしいどころか、何だか楽しそう、というふうになってきたのだ。


...続きは手に取った人のお楽しみとして。





目次の後のこの見開きもお気に入り。右は「ティファニーで朝食を」ハリウッド・プレミア(チャイニーズ・シアターにて)への招待状。ホリー・ゴライトリーから友達宛に手書きの招待状が届いた、という趣向。そして左はロケ地や映画誕生ゆかりの地を紹介したホリーのニューヨーク案内。例えば「Commodore hotel」は、ホリーのネコ「キャット」役を募集していたパラマウントが、公開ネコ・オーディションを開催した場所とのこと!その現場に立ち会いたかったよ選手権・上位ランクイン!!!


そして「ティファニーで朝食を」なんて、誰もが知ってる映画のメイキング本でも映画本って儚くて、すぐ絶版になってしまう。手に入れておくなら今のうち。

2016-08-16

今ひとたびの




京都で。到着後、思わぬ暑さにむせ返りつつぶらぶらし、夕方まで時間を潰すべく、街の中心にいるのだし、本屋や展示はGWにたくさん行ったので、映画を観るのがいいかな…最近東京でもあまり映画館にも行けていなかったし、と、その場で調べてみて、時間もちょうど良かった文化博物館のフィルムシアターへ。馴染みの映画館はたくさんあれど、これまで通った回数で言えばこのフィルムシアターが1位なのではないかしら。アクセスも便利で料金も安く、学生時代はずっと友の会の会員だった。



映画日本百景「東京の変遷」という特集。この特集は取り上げる地方や街を変えて続くシリーズものとのこと。偶然にも東京だった。さっき東京を出て京都に着いたばかりなのだけども。

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/


私が観たのは五所平之助監督の1947年の映画「今ひとたびの」。高峰三枝子主演、男女の長きにわたる関係…成就しそうですれ違う、第三者から見ると焦ったくてしょうがない系の物語。


40年代の映画だから、お互い気持ちはあるのは明白でも相手に触れるまで幾星霜。身分違いの恋を気持ちで乗り越えるも、不穏な政情に阻まれ、思想統制により投獄、妥協して結婚した相手は発狂して死に至り、いよいよ結ばれるかと思えば届く赤紙…。ただのメロメロなドラマかと想像していたら予想外にハードコアなジェットコースター的展開で、すんなり男女の仲が成就するなんて、ひたひたと戦争の香りのするこの時代には難しいことだったのかな。


目まぐるしい展開をひっそりと見守る東京の景色。先月観た60年代の「河口」では、銀座の繁華街など馴染みの風景の、変わったところ、変わらないところを発見するのがいちいち楽しかったけど「今ひとたびの」はどっしりと重厚な文化財建築が多く登場し、当時も今も変わらない東京がロケ地に選ばれていた。明治神宮外苑の絵画館、東大安田講堂、湯島のニコライ堂。演劇が上映されるのはクラシカルなホールは帝国ホテル?召集前の最後の時間を惜しみ過ごすのは、ニコライ堂の階段だろうか。惹かれあったのは若き日ながら二人はもう落ち着いた大人の年齢に達しており、女はサンドウィッチやコーヒーを準備し、煙草やウィスキーを餞別に持たせ、永く夢見ながら果たせなかった夫婦のような時間を家の中ではなく外、東京の街を舞台にして、階段に腰かけて実現しようとする。年季の入ったバチバチ音まじりで観る物語のうち、ほんの数分の儚い時間が尊く美しく見えた。


高峰三枝子、フリフリの衣装を着て演劇に興じている時はギョッとして最後まで映画を見届けられるか自信喪失しそうだったけど、酒場のマダムのしっとりした着物姿でようやく役柄と本人のルックスのピントが合った。男女一組が中心にいる物語だと、女性のほうを観てしまいがちながら、この映画は龍崎一郎のほうをしっかり観ていたように思う。どっしりした顔立ちゆえか、学生服の似合わないこと。しかし秘めた恋情に苦しみながら、理想主義に燃える医師という役柄にはルックスが似合っており、時間が経過するにつれ役柄に見た目が馴染んでいった。


映画についてはこちらに詳しく。

http://kinema-shashinkan.jp/cinema/detail/-/1_0326?PHPSESSID=6ddnd96lfc8f1elvdulnbhgsu2


御茶ノ水界隈は東京でも好きな一帯。「今ひとたびの」についても書かれているこの本、気になってメモしていたけど、読み時が到来したか。


https://www.meiji.ac.jp/press/list/libertybooks/li_11_nakamura.html

2016-08-15

木の根



さらに西へ。出雲大社。初めて行った。素朴でおおらかな場所だった。


http://www.izumooyashiro.or.jp/guide.html


神楽殿に上がり、流れるようなご祈祷の動き、神楽の舞を見ながら、重心が低く、動きが身体の振動に影響しないように上半身をびびっと固定すると、動きに日本っぽさが醸し出されるのだね…と考え、






そして参道に並ぶ、いつからそこに立っているのですか?という樹齢の木の根の形状を眺めながら、東京に帰ったら「シン・ゴジラ」2度目を観に行かねば。という気持ちに至った。

2016-08-14

ペルシャ猫



奈良をしばし経由して山陰に移動し、足立美術館へ。実業家の美術コレクションを披露する美術館で、横山大観のコレクションと、庭園が有名。



https://www.adachi-museum.or.jp/



アメリカの日本庭園専門誌でこちらの庭が13年連続で1位を獲得。ちなみに2位は桂離宮…ということなのだけど、アメリカの日本庭園専門誌という存在がすでにずいぶんニッチなのでは…。



https://www.adachi-museum.or.jp/archives/news/3484


広大な敷地におおらかな日本庭園、財力って恐ろしいと思うことに、遠くの山の稜線も庭園の景観の一部で、景観を保つため、山も所有しているのだとか。最初は規模に圧倒されるのだけど、次第に大味さに飽きてくるというか、京都のお寺のちまちまっとした庭、こんな狭い空間に小宇宙が!という感慨をもたらす庭のほうが好みなのは、大自然に投げ出されると何をしていいのかわからなくなる街っ子気質のせいかもしれない。



展示で印象的だったのは、伊藤深水の絵が2点あり、1つは女学生をモチーフにした、若き日の朝丘雪路がモデルとして登場するもの。伊藤深水、朝岡雪路のお父さんだったね。そしてもう1枚。




「ペルシャ猫」というタイトルの絵。和装にパーマのかかったショートヘア、猫を抱く手にパールの指輪というモダンな装いの女性は、女優の木暮実千代がモデルなのだとか。木暮実千代をモデルとした伊藤深水の絵は他にも存在するらしい。


木暮実千代、絵から飛び出してきたような絢爛な美しさがあるな…と思っていたら、実際に絵に描かれていたのね。私の好きな木暮実千代は「お茶漬けの味」で不機嫌そうな佐分利信を相手にする木暮実千代。佐分利信が終始、お嬢さん育ちの木暮実千代を持て余し気味なのがいい。

2016-08-13

東華菜館



東華菜館、続き。外で食事をするのが好きで、ロメールのヴァカンスものなど好きなのは、外で食事する場面が多いからかな、とも思う。東華菜館の外食事は、1階の納涼床(夏の京都の風物詩!)そして5階のテラス、屋上のビアガーデンと選択肢が多く、素晴らしいのは外だからといって追加で料金がかからず、屋内で食べるのと同一料金。通りかかって納涼床が空いていれば、気軽に入って、簡単な一皿とビールという使い方も可能だなんて…良心的。




我々は5階テラスの角の席で、遠くに京都タワーの先が見え、見下ろすと鴨川、南座の夜景。




料理はオーソドックスな北京料理。といっても本場ぽさは薄めで日本人の口に合う、優しい味付け。老若男女、美味しく食べられる味。テラスで風に吹かれ、ひたすら映画の細かい話ばかりしていたような…これから行ってみたい場所、何故かポルトガルで一致し、私の行きたい理由はオリヴェイラが好きだから、と言ったら、オリヴェイラで何を観た?という話に流れるなど。





閉店時間までしっかり楽しみ、そして老舗、21時半と清い時間に閉まるのが良い。あのエレベーターを降り、出口へ。





振り返ると、蛸のレリーフ。




屋上も行ってみたいし、人数別にいくつかあるという個室も気になる。いろんな用途で気軽にまた訪れてみたいレストランでの素敵な夜だった。この日、時間を潰す必要があってフィルムシアターで「今ひとたびの」という1947年の日本映画を観て、音声も聴き取りにくいバチバチのフィルムだったと考えると、20年代の建築がこうやって現役、というのは奇跡のように思えてくる。

2016-08-12

1926





京都に移動。友達と待ち合わせ、四条大橋の袂、これまで何万回も前を通ったけど、入ったことがなかった東華菜館へ。数日前に思いついて納涼床を予約すべく電話してみたら、鴨川沿いのベストな席が満席で、5階のテラスの良い席を確保してくださったようで…






こんなエレベーターに乗り、いざ5階へ。






エレベーターのドアは手動で開閉。スタッフの方が乗り込んで操作。



東華菜館、1926年の建築。このエレベーターは1924年の製造で、日本に現存する最古のエレベーターとのこと。


と言われましてもピンとこないので、ググッと映画に引き寄せてみて、ルビッチのフィルモグラフィから、私が観たものを参照すると、


「結婚哲学」が1924年、エレベーターと同い年
「ウィンダミア夫人の扇」が1925年、エレベーターと建築の中間
「陽気な中尉さん」が1931年、
「極楽特急」は1932年!
「生活の設計」は1933年!


と考えると、いきなり重みを増す東華菜館の歴史の長さよ。ルビッチ映画に登場する建築、さすがに瀟洒だけど、東華菜館も負けていない。東華菜館でもルビッチは撮れると思う。写真が多いので、明日に続く…。


http://www.tohkasaikan.com/information/history.html

2016-08-11

2016/8/11



今年に入って、新しい人々とお会いする時間が増えており、とても楽しい。本日は初対面の人といきなり6時間喋り通し、途中なぜか大家さんが乱入?し、上階の空き部屋をみんなで見学に行くというハプニング付き…。大家さん、2年ぶりぐらいに会うレアキャラなのに、なぜに今日、あのタイミングで。


昨夜観た「シン・ゴジラ」の余韻にも引き続き浸っており、公開されてから2週ほどなのにリピーターになって3回、4回と観ている人がいるのも納得。あちこちで売り切れているというパンフレット、昨夜の新宿では販売してて、無事購入。今日、野村萬斎さんの名前が会話の中で挙がって思い出したことに、かつて京都で能楽を習っていたことがあって、能舞台の上で仕舞のお稽古を月に何度かつけてもらっていたのだけど、重心を落とし、摺り足で移動し、上半身はブレないように固定し、腕はまっすぐ下ろすのではなく肘を少し張る基本姿勢、能楽と狂言であの姿勢が共通してるのかは不明だけど(舞台が同じだから動きの基本も同じなのだろうか)、ゴジラの動き、能の基本姿勢に忠実だったように思う。このパンフレットのゴジラの腕の角度も、真似してみると、肘を張ってみるとしっくりくるのだよ。


http://www.cinemacafe.net/article/2016/07/29/42297.html

は!今すぐにでも2度目を観たい!次はMX4Dだな!

2016-08-10

夏休み前日




靖国通り渡って映画館に向かってたら、ゴジラの爪が光って、口から煙を吐いてた。え!そんな仕様だったとは知らなかったよ!月曜に予約したのだけど、IMAXかMX4Dか迷ってる一瞬のうちに席があっという間に埋まり、MX4Dは前の端っこしか残ってなかったので、IMAXにした。IMAXで前から3列目に躊躇したけど、さすがに新しいシネコンはばっちり設計されてて快適だった。しかしもう一度、MX4Dで観たい…!名画座にまわる(のかな?)時にはもう、MX4Dでなんて観られないのだから、ロードショー限定の贅沢だものね。



1度目鑑賞の現時点の感想は…平泉成…!!!というところだけど、長谷川博巳の線が細くてマッチョ感がないところも、とても良かった。夏休み前日は開放感に包まれながらこういう映画観るに限る!去年は同じタイミングでマッド・マックスを観て、わー!砂埃!夏!なのだった。


http://www.shin-godzilla.jp/index.html

2016-08-09

続・積みたくて



ちょっとひと段落。入荷連絡をもらったし、遠くない場所だけど、余裕がなくて取りに行けずにいたものを受け取りに。FOUND MUJIへ。「BOX 2」のテーマだからいろんな箱が積まれてる。我が部屋にもお迎えした映画フィルム缶も積まれてます。やっぱり積まれてるの、いいなぁ。





こちらを購入。映画フィルム保存缶・角型の大中小。パッと見、何の変哲もない缶なので丸型は買っても、角型は要らないかな…と考えていたのだけど、黒い目印が一箇所にだけついてるの、何の用途なんだろ?と、現物を見て不思議に思い、思ってるうちに購入を決意。この目印から開けるように、ってことなのかなぁ。





幅の狭い16ミリ用のフィルム缶なので、暗い映写室内でコロコロ転がらないように角型なのだとか。ささやかながら実用の知恵がある!角型だから、引き出しの中でも無駄に場所を占領することもなく、おさまりも良さそう。そして先日買った丸型の方は、little shop of memorandomの準備、準備物の紹介用写真の小道具など、もしかして7月の買い物で最も実用的だったのでは?という八面六臂の大活躍なのだった。


フィルム缶、こちらで作っているとのこと。メモ。

http://www.ashisei.com/index.html

2016-08-08

MM PERSONAL





little shop of memorandom オープンしました。現在、欧州のヴァカンスシーズンで、フランスに住む友人たちが東京に遊びに来てくれており、私のmemorandom活動にも興味を示してくれているので、仕事帰りにSPBSで待ち合わせ、私は何を準備したのか、ここはどういう場所かを説明。



そして、昨日搬入の際、気になっていたあれこれをチェックする目的もあり。一番欲しかったモンローの本はもう売れており、私は写真の2点を購入。モンローの私物を写真集にしたらしき「MM PERSONAL」という美しい本を買えて、大満足。モンロー、洋の東西を問わず、あらゆる女優の中で、一番好きな人なのです。好きな女優は?と問われれば、迷いもなく、マリリン・モンローと答えます。



あれは確か2007年、フランスから帰ったばかりの私は、新たに仕事を始めるまでの間、隙間を見つけては映画館に通っていて、シネマヴェーラだったはず。何か、名作特集で、ウディ・アレン「アニー・ホール」と併映でビリー・ワイルダー「お熱いのがお好き」が始まり、モンローがスクリーンに登場した瞬間、すっかり恋をしていた。今までのところ異性愛者だし、これからもおそらくそうだと思うのだけど、スクリーンに映るモンローがあまりに眩しく、彼女とキスするトニー・カーティスには嫉妬すら覚えた。スターというのは性の垣根も壊して心を鷲掴みにする存在なのだな、と思い知った瞬間。



この本にはモンローのアクセサリーや、領収書、モンローが誰かに宛てて書いた手紙まで載っていて、そんなの、覗き見て良いのかな、と躊躇しながらも、じろじろ見てしまうだろう。

2016-08-07

明日から / little shop of memorandom



little shop of memorandom、明日から始まります。先ほど設営完了。

私の参加は、

1. 会場で配布する冊子状のフリーペーパーに原稿を書きました

去年は書籍で自己紹介だったけど、今年は映画で自己紹介。書籍よりはるかに難しい…。3本選んで書きました。帰りの電車で読んだのだけど、皆さんが紹介してる映画が1本も被ってなくて、映画って本当にたくさんあって、観ても観ても終わらないよね…と、果てしない気持ちに。

2. 大人ガチャ

little shop of memorandom名物?の大人ガチャ(大人のガチャガチャ)、私も作ってみました。回して当ててくださる皆様のために詳細は会期中は秘密に。当てた方に参加していただいて初めて成立する中身ですので、中の文章をお読みいただき、ご参加お待ちしております。色はブルー、グリーン、イエローの混合で、黒に白のフィルム柄のマスキングテープを巻いてあるのが、私のです。


3. Cinema pack



本棚から映画関連本・雑誌をいくつか。レア気味なものも、気軽に買える文庫もありますが、どれもお薦めです。おまけとしてポストカードサイズの写真(映画館やロケ地などで撮ったもの)の裏に、びっしり本や映画についてコメントを書いています。ポップコーンやキャンディの映画おやつも入れてありますので、キャンディ食べながら本を読んで、映画を観ながらあつあつポップコーン食べる…など、お好きにお楽しみください。本に関連した上映が東京である場合はチラシも入れてありますので、興味を持たれた方は、映画館にも行ってくださいね。



それから、Random libraryのコーナーで紹介した「映画館と観客の文化史」も並んでいます。あの本、ニッチすぎるのかあちこち本屋を探して見つからず、結局amazonで買ったので、本屋に並んでる姿、むしろ私が初めて見たわ…。



以上、お知らせでした。



搬入の際、他の参加者の皆さんの準備されたものを見たのだけど、普段物欲の少ない私ですら、欲しいものがいくつも見つかって…どうしよう!魅惑の品々!会期中、私も行ってみてお買い物の予定です。



明日12時から渋谷の奥で。どうぞよろしくお願いいたします(お辞儀)。

2016-08-06

2016/8/6



今年一番の暑さではなかろうか。little shop of memorandomの準備、追い込み中。追い込まれ中。映画の何かに触れてはいるけど、映画を観ているわけではないので、映画を観たい。映画館に行きたい。


と言っても、夏になればなるほど元気なので、遠くから東京に来ている友達と、昼は蕎麦を食べ、夜はうちで大勢でごはん。




商店街の魚屋に、たこを買いに行き、茹でて細かく切って、たこ焼きを作成。たこを調理している時の視界の、ちょっとした怪獣映画っぽさ。シン・ゴジラを早く観たい。ゴジラ…ゴジラ…(念仏)

2016-08-05

2016/8/5



little shop of memorandomの準備物で使用すべく、仕事帰りに神保町シアターに立ち寄り、配布され始めた原節子特集のチラシをいただく。9月5日で一周忌とのこと。


機会がありそうでうまく捕まえられておらず、なかなか再見できない紀子三部作のうち「麦秋」「晩春」を、この機会に観たい。「麦秋」は長らく、私の小津ベストだったのだけど、今なら別の映画が上回るのかな。10代の頃に一度観たきりの黒澤明「白痴」も上映時間の長さゆえにじっと見送ってきたけど、2時間46分ってたいして長くないな。「ハッピーアワー」を2度観た私にもう怖いものはない。川島雄三「女であること」も未見。見覚えのあるタイトル…と思えば、川端康成の原作をずっと前に読んだのだった。とにかく衝撃作!との作品解説を読み、俄然観る気になっております。



8月後半からのお楽しみ。

http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/hara.html

2016-08-04

2016/8/4



8月になって受け取ったショックなメール選手権・優勝(といってもまだ4日)は、楽天レンタル終了のお知らせ。私が勧めてから常連になった友達からも早速「衝撃!」とメッセージが届いていた。この冬のジョニー・トー祭の頃、楽天になくてTSUTAYA DISCASにあるタイトルを観たくてTSUTAYAに入会し、なんとなくそれが続いてるのだけど、ひととおりレア気味なのも観たし、解約して気楽な楽天に戻ろうとしていた矢先であった。


なんといっても!半年に1度は借りてた「極楽特急」は楽天にある!TSUTAYAにないのです!というか「極楽特急」を持ってないという理由だけでもともと高くはないTSUTAYAへの信用は下降気味なのです!そんなに観るならDVD買えば、とも思うのだけど、観たいときにパッと借りて返すのが好きだったのだよなぁ。


速いインターネットも開通したことだし、うちのテレビ(といってもチューナー付きブルーレイにスピーカーとプロジェクターを繋ぎ80インチのスクリーンで観てる)が対応してるのか調べて、amazonのTV stickみたいなやつ買おうかな。でもいくらamazonだからって「極楽特急」はないのだよなぁ。私とハーバートの仲が危機である。



そして、レンタルサービス終了というのは、時代の流れを感じさせる。TSUTAYA DISCASも遅かれ早かれなのだろうなぁ。

2016-08-03

2016/8/3



今日もこれからlittle shop of memorandomの準備。ゴジラ、ゴジラ…(念仏)。


映画について書かれた本の中で、監督によるメイキング本が特に好き。ここのところ楽しみにしているのは、若きフランス・日本の監督同士の往復書簡のようなこちら。2人で一緒に映画を作るにあたって、距離が離れてるのでブログ形式でやりとりして記録を残してるみたい。今は青森で一緒にロケハン中だとか。



https://medium.com/@ManiveltoIgarashi


五十嵐耕平監督は、去年のベストに入れた「息を殺して」の人。ダミアン・マニヴェル監督の「若き詩人」は見逃したのだけど、東京以外の場所でキャッチできそうな気がしてきた。記録された文章と、出来上がった映画が全然違うね!ということになっても、面白そう。