CINEMA STUDIO28

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2017-01-06

Mr.Fox Converse



数百メートル先の友人宅に、出産祝いを持っていくことが、延び延びになっていたけれど、年の瀬にようやく時間が空き、急な坂を渡る。産まれたてほやほや状態から2ヶ月経っただけで、すっかり人間らしく成長した赤ちゃん。


Converseを履いている人を眺めるのが好きなので、世界のConverse人口を増やす草の根活動(=出産祝いに小さなConverseを贈る)を地味に続けている。友人が好きな映画「Fantastic Mr. Fox」に因んで、狐モチーフのデザイン(もふもふフェイクファーに耳と尻尾がついてる!)を選び、いそいそと贈呈の図。友人曰く、子供に見せたい映画ナンバーワン!というレベルで好きらしいので、歩けるようになったら狐シューズ履いて、DVD持参でうちのスクリーンに観に来てくれるといいな。


ウェス・アンダーソン、新作のニュースの斜め上っぷりに驚いた。


http://www.cinematoday.jp/page/N0088537

2017-01-04

映画初め



本日、映画初め。東京に戻る途中、京都で下車。打ち合わせ、食事、そして映画。

廃校になった小学校の3階にあるミニシアター・立誠シネマプロジェクト。


http://risseicinema.com/




2度目の訪問。予想以上に中は小学校そのまま。



階段の踊り場、4年生の作品…ではなくて、映画のポスター。12月、東京で隙間を縫って観ていたHHH(Happy Hamaguchi Hour)を追いかけて。我ながらしぶとく。東京で見逃した「THE DEPTHS」を京都で捕獲。あらすじを読んで、これはさすがに肌が合わないんじゃないかと勝手に思っていたけれど、なんのなんの…Hamaguchiであれば何だって美味しくいただきます、ということでもなく画面にするする惹き込まれた。


言語化が難しい濱口映画の魅力。なれど言語化も試みたいところ。そして当初、観たいけれど無理かな…と思っていた希望の映画を、やっぱり全部観た自分の執念よ。

https://hamaguchi.fictive.jp/

2016-12-26

活動写真



おそらく、後から振り返っても、私にとって特別な時間だったと思い出すだろう12月の隙間を、ハッピー・ハマグチ・アワーが埋め、文字通りハッピーにしてくれている。


慣れない東中野通いも、今夜の「天国はまだ遠い」「不気味なものの肌に触れる」の中篇2本立てで終了。次に行くのはまた何年後か、だろうか。家からも仕事場からも通うのは面倒だったけど、ポレポレ東中野は本当に駅前にあり、外に出るとこの風景。


濱口監督、すでに乗り物映画の巨匠の貫禄あり、どの映画でも印象的な乗り物の場面がある。以前、トークを聴いた時、



「映画は”活動写真”なのでスクリーンに動くものが映っていることで映画らしさが出てくる。低予算の映画の場合、人を固定してカメラを動かす、ということは予算上難しいので、公共の乗り物で撮影して、窓の外の景色がどんどん動いていく、という場面を撮っている」


と、説明していらしたのを、メモとして残していた。



東中野通いは終わりだけど、私のHHHは、まだ続くのよよよ。

2016-12-25

HHH!



東中野へ。


https://hamaguchi.fictive.jp/



2度目の「PASSION」と、中篇「永遠に君を愛す」「記憶の香り」を。どちらも満席・立ち見・通路に座布団敷きで、びっしり。入れ替え時のロビーの人口密度よ。そしてどれも河井青葉さんが出演、会場にはご本人も!


さらに、岡本英之さんのミニライブも。「親密さ」の劇中劇で登場する歌い手、という認識だったのだけど、レア短篇集を観た時、俳優としても登場していて、佇まいに惹きつけられたので、タイムリーなクリスマスプレゼントのようだった。



缶チューハイで喉を潤しながら濱口映画に因んだ曲、「永遠に君を愛す」から2曲、「親密さ」から2曲。歌声はもちろん、話し声も素晴らしく、俳優としての魅力の一部に、台詞を発する声の魅力も含まれていたのだな、と思う。有機的で多くの感情が含まれ、濱口映画そのもののような声だった。

2016-12-15

2016/12/15



普段の自分比で、ここのところ屋内にいる時間が長い。乗り物に乗ったり、埠頭から海を観たい衝動に駆られるのは、濱口映画特集の只中にいるからだろうか。


写真は、秋の神戸。曇り空。


普段の自分比で、今年はあまり映画を観ていない。この時期、雑誌などで映画のベストが発表されるけど、12月に発売されるということは、それより前に選んでいるはずで、年の瀬も押し迫った頃に、これぞ年間ベスト!という1本に出会ってしまった場合、その映画は宙に浮き、選んで発表したはずの年間ベストも気が抜けた炭酸水のような味になるのではないだろうか。年間ベストを考えるのは、年明けがふさわしい。


手帳に観た映画リストを挟んでいるのだけど、「PASSION」は、どう考えてもランクイン。


2016-12-12

読みあげる



打ち合わせ帰り、表参道のキラキラ。12月。



濱口竜介監督の映画には、言葉が読みあげられるのを、じっと聞く時間があって、「ハッピーアワー」は小説、「親密さ」は手紙、そして昨日観た「何食わぬ顔」は国語辞典だった。電車で向かい合った男女の、女性が「なつ」から始まる言葉とその意味をつらつらと読みあげる。「なつ」から始まる言葉は、「なつ」から始まるというだけで、夏のあの、温度や湿気、雲の形を、言葉の中に内包していた。


ということを、今日は考えた。12月、今年の夏からも、次の夏からも距離がある。



2016-12-11

東中野



昨日、ちょっと長めの文章を書き終わり、読み直し、遠くに送り、眠って起きたら体重がガタッと減っていた。物書きダイエット?魂が一部、体から抜けていったのじゃよ…と言いたくなるような減りっぷり。


あれこれの息抜きに、濱口竜介監督特集が始まったポレポレ東中野へ。ポレポレに行くの、実に10年ぶりぐらいで、ポレポレ以外に東中野に用事があったことがないので、東中野も10年ぶりぐらいだった。駅のホームから見えるぐらい駅から近い映画館なので、迷うかも?の心配無用。そしてあまりに久しぶりのポレポレが、あまりに何も変わってなくて驚愕!何もかも記憶通り。変化の激しい東京で、こんなことってあるんだね…。



赤い布張りの椅子の、一部が酷使されてボロボロになって中身が飛び出ているものがあったな。変化はそれぐらい。




スケジュール的に今日しか観られる日がなく、「何食わぬ顔」「レア短篇集」と頑張って続けて観たのだけど、東大映画研究会時代に撮られたという「何食わぬ顔」、8mmで撮ったのをデジタル化した、なかなかワイルドな画質ながら、その後の「PASSION」「親密さ」「ハッピーアワー」に繋がる要素の原石がゴロッと詰まった1本で、描かれることはささやかながら、迫力を持ってこちらに迫ってきた。監督自身もけっこうセリフのある役柄で出演しており、必見。当たり前だけど、若い…!



https://hamaguchi.fictive.jp/

2016-10-18

日曜日、新文芸坐にて



映画祭はゴタゴタしているけど、映画の秋は確実に深まっており、あちこちで特集上映や豪華なゲストを招く企画があって目移り。日曜は、新文芸坐でこちらの特集を。牧瀬里穂主演の「ターン」と中村勘三郎・柄本明がやじきたを演じる「やじきた道中 てれすこ」の2本立て。「ターン」に中村勘太郎が出ていて、親子つながりの番組。


2本楽しく観ながらも、映画は正直どうでも良かったのだけど(すみません…)、この特集、ゲストが異例の豪華さで、日曜のトークゲストは監督、進行役に脚本家、そして小泉今日子さん…!キョンキョンが新文芸坐に?あの斜め向かいにド派手なヌード劇場のある新文芸坐?と、実物が登場するまで半信半疑。インパクトとしては去年の目黒シネマに宮沢りえさん、に匹敵するものがあった。そして本当に登場…わぁわぁ!


亡くなられた中村勘三郎さんの活き活きした弥次さんが映されており、映画が残されていくことの素晴らしさについてしんみりと語り、登場前に映写室からスクリーンをちらっと観て、弥次さんが亡くなった妻子と夢の中で再会する場面で感極まって泣いてしまった、と小泉さんは話していた。「やじきた道中 てれすこ」は川島雄三作品の録音も担当していた伝説の録音技師や、照明技師も日本映画界のレジェンドが集結しているそうで「とってもダンディでお洒落だった」と思い出話。「てれすこ」で幼くして親に女郎屋に売られ男を騙して脱出を試みる花魁の役を演じた小泉さんは、共演者の豪華さに緊張したけれど「ポップでいこう」と引き受けたとのこと。確かに、時代劇なのだけど、ハリウッド・クラシックのスクリューボールコメディのヒロインのような軽さがあって粋な女だった。押し掛けてきた男たちを前に啖呵を切る場面は富士山の麓で撮ったらしく、撮影中は、富士山をバックに啖呵を切る小泉今日子…!と現場は盛り上がったとか。これ撮ってる間、きっとすごく楽しかったんだろうなぁ…!という空気がそのまま真空パックされた映画だった。




私は文章を書く人としての小泉今日子さんのファンで、本も大切にしてる。かつての原宿を綴った「黄色いマンション 黒い猫」は、欲しいな…でも読んでない本たくさんあるし…と考えていたところ、打ち合わせに向かうため原宿の裏通りを歩いていたら、マンションの前に紐でくくられ捨てられていた本の一番上に、新品同然のこの本があって、!!!!!こんな、いかにもキョンキョンが昔住んでた黄色いマンションがありそうな場所で出会うなんて運命だ、遠慮なくいただきなさいってことだな!と、紐の隙間から本を抜き、紐を結び直してその場を去った。以来、うちの本棚にある。


艶のあるメイクに後ろでひとつにまとめた髪、ラインの綺麗な膝丈のベージュのワンピース、アクセサリーは繊細で、足元は黒エナメルにメタリックなヒールの15cmはあろうかというハイヒール。ふぁぁぁぁ!と、老若男女みんなが恋しちゃうような魅力がありつつも(新文芸坐の満席の観客はみんな目がハートマークだったはず)、飲み屋で隣あわせたら気さくに話を弾ませてくれそうな雰囲気もあり、装いはもちろん、声や話し方がとっても素敵だった。好きな人と手を繋いだ後は電車の吊り革触りたくないッ!気分のように、キョンキョンの声を耳いっぱいに貯めた私は、なるべく他の音をシャットアウトして、帰宅してしばらく著作をパラパラ読んだ。あの声で脳内再生しながら。

2016-09-10

LINE LIVE



夕方から身体を休めるために寝転んでいて、LINE LIVEで「君の名は。」の新海誠監督の特集番組があったので視聴。


絵コンテの段階で音楽も声もある程度、かたち作る制作スタイルとのことで、俳優が声を入れる前の、監督と奥様が声を入れたバージョンのものが流れた。新海誠監督、いい声。しかもムーミンの岸田今日子のように声色を変えて様々な役柄に対応可能。器用な人…。




特集番組が終わった後、過去作の「秒速5センチメートル」が引き続きLINE LIVEで放映され、調べてみると1時間ほどの中篇とのことで、そのまま視聴。


かつて一緒にいた転校生の男女がまた転校で離れることになり、第1部はふたりの手紙のやりとりから始まる。この映画がいつの映画なのか知らずに観ていたので、手紙やガラケー、登場する小道具が今じゃもう使われなさそうなものばかりで懐かしみを感じていたら、2007年の映画だった。確かにその頃はそんな生活だったかな。「君の名は。」の2016年の高校生たちはスマホを使い倒していた。私は手紙を書くことが好きなので、手紙が出てくる映画も好きで、最後まで観終わっても、第1部が好きだった。


山崎まさよしの曲が終始流れ、終盤は映画と音楽の関係が反転して、音楽のために映画がある状態になっており、そんな映画があまり好きではないこともあって(せっかく映画なのにもったいない、と思ってしまう)ちょっと残念だな、と思い、「君の名は。」の音楽の使い方でも同様に思ったのだけど、きっと監督の個性なのだろう。実写のような精緻な背景、気象現象、宇宙、すれ違う男女…まだ2本しか観ていないながら共通項が多く、小津といえば最後に娘が嫁ぐ…とか、ルビッチといえば三角関係…のような、自分の主題が強くある人なのかな、と思った。


しかし今週は「君の名は。」と「秒速5センチメートル」で私の脆弱なセンチメンタル、エモーショナル受容キャパシティを遥かに超えてしまったので、新海作品をさらに溯って観るとしたら、しばらくブランクを要する。今は口直しにヤクザ映画を欲している。

2016-08-27

Just in time



近所にしか出かけなかったけど、ぼんやりPCの前に座っていると、あれこれ頭が整理され次のステップが見えてくるような日だった。また台風がくるようで風が強い。


Fire TV Stickの楽しみ方。わざわざレンタルで借りたりはしないけど、ずっと好きな映画を気軽に流しっぱなしにできる。部屋にいる時、TVはうるさくてつけっぱなしにできず、音楽も邪魔だな、と思うことが多くて無音状態が多いのだけど、映画を微かな音量で流しっぱなし、というのは私にすごく合ってる。あ!という場面に差し掛かったらちゃんと観たりして。


「Before sunset」がプライムで入っていたので流しっぱなしにしていたら、やはり後半はしばし観入るしかなかった。パリを歩く2人が、空港に行くまでの1時間と少しの短さでは、その場所をそのペースで全部まわるのは無理よ、という非効率な移動距離で、改めて映画は虚構と思う。Le pure cafe、近所の人しか行かなさそうな場所にあり、食事も美味しいカフェだった。パリだからといってcafe de floreやles deux magotsに連れて行かず、パリに暮らす自分の生活テリトリーにジェシーを連れ込むあたり、セリーヌのしたたかさかもしれない。



公開当時、周囲では、最後ジェシー(イーサン・ホーク)が飛行機に乗ったか乗らなかったかの小さな論争があり、乗った派が多数だったけど、私は頑として乗らなかった派だった。ジェシーのような人生にロマンティックが必要な男は、いくら妻子がアメリカにいようと、あっさり現実を捨てるだろう。たとえ現実では、そうは言っても家庭に戻る男性が多数だとしても、これは映画で虚構だから、飛行機には乗らないと思うの。…という推測は、まさかあると思わなかった第3作で答え合わせに至った。




改めて観ていると、部屋でセリーヌが歌った後に流れるニーナ・シモンの歌詞が2人の行く末を暗示している。ジェシーがランダムに選んだCDから、セリーヌお気に入りの、意味ありげな1曲が流れる、偶然パズルのピースがカチッとはまるような、運命めいた流れも素晴らしい。



Now you're here
now I know just where I'm going
No more doubt or fear I've found my way






音楽に映画の終わりを担わせる映画はたくさんあれど、この映画は珠玉の成功例。


Your love came just in time
you found me just in time
And changed my lonely nights that lucky day

2016-07-04

2016/7/4





いるかいないか曖昧にされているもの、ツチノコや河童など、らしきものをひょっと目撃してしまった人は、しばらくずっと「ツチノコ」とか入力して画像検索したりウィキペディアで調べたりするんじゃないか。と、濱口監督の映画を観た後しばらくは、あれは何だったのだろうか…と「濱口竜介 インタビュー」など打ち込んで、何かしら手がかりを探し回ったりするのじゃないかしら、私みたいに。


エドワード・ヤン「恋愛時代(原題:獨立時代)」を観て以来、あのような都市に暮らす男女の恋愛の絡む群像劇に、現代の日本映画で出会えないものだろうか、と無意識に探し続けていたように思うけど、夜中に「PASSION」を観ながら、今まさに目撃しているこれこそ、探していたそれであると気づくと呆然とした。「PASSION」がどんな映画か何も調べなかったし、調べてもあんな映画だとはどこにも書いてなかったのだろうけど、実に20年以上出会えなかったものに、不意に出くわして頭がぼうっとした。2008年に撮られていたのに、8年も見逃していた。



簡単にはかなわないだろうけど、今すぐにでも2度目を観たい。読み応えのあるインタビューはこちら。


http://www.nobodymag.com/interview/hamaguchi/index.php

2016-03-15

2016/3/15

 
 
別の映画のことを書くつもりだったけど長くなりそうでパス。書く心の余裕を消失中。
 
 
ジョニー・トーのbaike(百度百科=中国版wikiのようなもの)にここのところ頻繁にアクセスしてる日本人上位に入りそう。昨夜は「柔道龍虎榜」という映画を観はじめたら、オープニングが「七人の侍」オマージュの「ザ・ミッション」ばりに黒澤明オマージュ、そして柔道、ああ「姿三四郎」オマージュなのだなぁ…ジョニー・トーは本当に黒澤好きだね!と、思いつつそこで入眠。
 
 
そして郭富城に似てる俳優だなぁ…でも彼はもうちょっと年をとってるはずだから、似てる別の若い俳優に違いない、と思っていたら郭富城本人だった。2004年の映画だから40歳近いはずなのに20代前半の若造にしか見えない。ジョニー・トー・マジックなのか、私が眠くて見誤ったのか、香港スターすごい、燕の巣効果…?とか、もしかしたらその全部の要因かもしれない。郭富城、去年北京で観た新作映画でも瑞々しく美しかったから不老不死の人なのかもしれない。ずいぶん年上だったはずが、そのうち私は郭富城の年齢に追いつき、追い越し、郭富城より先に死ぬんだ、きっと。監督とタイトル程度の知識だけで何も調べず観ていると、スターが出てたのだね、知らなかったよ!ということがしょっちゅうあって、そして思いがけないスターの登場はやっぱり嬉しいものだな、と思う。眠くなるまで続きを観ようっと。

 

2016-03-14

神探 / MAD探偵

 
 
ジョニー・トー祭。これはワイ・カーファイ監督との共同監督。先週の1本「MAD探偵」。
 
 
短い映画だけど、筋書きを掴むのに時間がかかってしまい、冒頭を3回ほど見直して、主人公が神がかった能力を持つ探偵(元刑事)ながら精神を病んでおり、容疑者も性別も年齢も違う7人の別人格を抱える多重人格者という設定をようやく理解して続きに進んだらあれよあれよと最後まで。多重人格の7人分、1人の俳優が演じ分けるわけではなくて、ちゃんと7人別の俳優がキャスティングされてる。MAD探偵は他の人には見えないそれらの人格が見え、そして別れた元妻も別れる前のラブラブ状態で彼のそばにいたり、虚実が自在に入りみだれる複雑な構造。ジョニー・トーは普段、脚本を準備しないのが当たり前らしいのだけど、これだけ練られた物語だからさすがに今回はあるのかな、と思えば、やっぱりなかったらしい…。撮る側も撮られる側もよく混乱しなかったね…。
 
 
最初の数分で私が混乱して次に進めなかったのは、主人公が耳を自分で切り落とす場面があったからなのだけど、「ゴッホがもし、探偵だったら」というこの映画の設定を説明するのに不可欠の場面だったらしい。映像特典のインタビューで2人の監督が語ったことには、ゴッホは天才だが、彼の素行は周囲に理解されない。もしゴッホが探偵なら独特の方法で事件を解決したはず。だから、この映画は「ゴッホがもし、探偵だったら」という設定で作った…と。え、何よくわからんこと言ってんの…?と思わずインタビューも何度か巻き戻して観た。よくそんなこと思いつくね…そんな発想から生まれた物語がきちんと映画の体裁を保っていることに驚く。ジョニー・トーなら魚屋が魚を3枚におろすのを見て着想を得て、人間がもし3枚におろされたら…って物語も映画として整えられそう。まだ観てないだけで、既にもう撮ってたりして。ほんまに何でも撮れるのね…もはやあなたがMAD監督…!
 
 
最後の鏡の場面のもたらす映画的陶酔は、同じく混乱しながらも鏡の部屋に辿り着き映画的陶酔をもたらしたオーソン・ウェルズ「上海から来た女」を思い出した。一度観ただけでは何割も捉えられていないはずなので、次は相関図でも書きながら観ようかな。

2016-03-04

PTU

 
 
銃撃戦の火花で暖をとる冬の終わり。ジョニー・トー祭「PTU」。2003年の映画。
 
 
「エレクション」シリーズが黒社会ものと言えど銃が登場せず、鉈や石や包丁での暴力描写だったので、「PTU」の最後で銃声が響き、ノワールもの鑑賞気分が盛り上がる。とはいえ「PTU」も前半は、包丁が身体に刺さったまま車を運転するチンピラなど登場し、痛い痛い痛い痛い!と声をあげてしまう。銃だと一瞬だけど、包丁は長引くね…映画的には見せ場の時間をのばせて便利なのかも。
 
 
夜の始めにバナナの皮で滑った拍子に銃を失くした刑事(ラム・シュー)が夜の終わりに再びバナナの皮で滑るまでの物語。今時バナナの皮で滑って映画になるのはラム・シューの視覚的魅力によるところが大きい。銃を失くす筋書きは黒澤明「野良犬」へのオマージュらしく、ジョニー・トーは黒澤明が大好きなんだなぁ。私は黒澤明よりジョニー・トーが好きよ。
 
 
火鍋屋の座席で登場人物の力関係を見事に説明する前半から、一転して中盤はテンポが緩く中弛みのように思えたけど、「エレクション」シリーズでは始終緊張して物語を追っていたので、中弛みのせいで却ってジョニー・トーの撮る香港を隅々まで観察することができた。夜の場面がことごとく素晴らしい。香港の夜に見惚れて撮っている。かっこいい!と心が高揚するままに、これでもかとかっこつけて撮っていて気持ちいい。深夜の広東道で物語が収束する場面はひたすら映像に見惚れてた。深夜といえども広東道、あんな無人の国のような場所でもあるまい、と思っていたら別の場所で撮ったそうだけど。
 
 
その後観たジョニー・トー映画ははマカオ、大陸、昼の香港で撮られているものだったから、「PTU」は香港の夜が美しく撮られた小品として記憶に残っている。
 
 
昨日、ルイス・クーの中国名は古天楽であってるんだっけ?と調べるべく検索、中国版wikipediaのような百度百科が情報豊富で楽しい。
 
 
ジョニー・トー、フィルメックスで観た「華麗上班族」の後にもう新作を撮ってる。「三人行」、主役はヴィッキー・チャオ。ルイス・クーも出てる。公開希望!多作な人ね。
 
 
多作…と思えば1本撮るのに何年もかけてたりもして。「PTU」は愛すべき小品という印象なので肩慣らしのようにさっと撮ったかと思えば、撮影に2年もかかったらしい。どのへんに…?やっぱ包丁刺さったまま運転するあのシーンとか…?そしてこの映画が台湾や香港の映画賞を総なめ的に受賞したという事実も、なんだか意外だった。
 

 

2016-03-03

Election 2 以和為貴

 
 

銃撃戦の火花で暖をとる冬の終わり。家でコツコツ開催していたジョニー・トー映画祭のメモ。

 

エレクションの後篇、「エレクション 死の報復」を観る。原題「Election2 以和為貴」で、こちらのほうがいい。「和をもって貴しとなす」という副題が似合う物語だから。

 

前篇は黒社会で最大勢力を誇る一大組織の内情を描くクラシックな香港ノワール。2年ごとにあるトップ選挙、儀式、掟。カメラは香港の外に出ず、縄張りを暴力で支配して高いところから眺める尖沙咀の夜ほんま最高や!と狭い香港の内側の話だけど、後篇は返還後、中国との関わりの中で香港黒社会に射し込む変化の兆しを描いている。2006年の映画。

 

暮らしていた時間のせいか、北京(ひいては中央政府)のほうが体感的に身近で、だから香港や台湾の人々と話していて「大陸は嫌い」と言われるたびに少し傷つく私でも、返還式典をニュースで観て、香港の街並みに人民解放軍の車が入ってきた時は軽くショックを受けた。初めて香港に行ったのは返還前、まだ飛行機は高層アパートに住む人々が干した洗濯物に触れられるような距離を旋廻し、啓徳空港に着陸していた。その次に行ったのは2000年、旅行者の私は大きな変化は感じなかったけど、出かけたり食事したりした香港人は、変わってしまった、もはや返還前の香港ではない、と皆、寂しそうに口にした。

 

前篇から2年経ち、再びトップ選挙の年。2年の間に香港黒社会を取り巻く環境も激変しており、もはや内部で覇権を争うだけでは生き残れない。堅気になって大陸で商売を広げたい古天楽(ルイス・クー) は選挙に興味を示していなかったものの、中国公安との取引によりトップを目指すことになる。ああ面白い!黒社会を手懐け協調路線を築きたい中国公安の腹黒さよ。もはや敵は黒社会の中におらず外にいた。

 

 

古天楽(ルイス・クーと日本では表記されているけど、この中国名の漢字の並びや響きがとてもいい)、前篇では黒社会稼業の隙間に大学で経済学の授業を聴講している場面があった。後篇では大陸ビジネスに普通話を覚えるのは必須という心構えなのか、妻と食事するレストランでメニューを見ながら、漢字で書かれた料理名を普通話で読もうとトライするのだが香港人には馴染みのない音も多いのか、ウェイターにクスクス笑われながら訂正されるという場面があった。勉強熱心で真面目、そして本気で堅気になりたいのだなぁ、という解る場面でもあるし、今後は大陸の言葉を習得しないと商売にならない切実さも感じる。

 

 

返還後に行った香港でぶらぶら中華系デパートを歩いていたら、踊り場に普通話教材を紹介するブースがあって、香港の人はどうやって勉強するのだろう…と近づいて眺めていたら、売場の女性に話しかけられた。普通語の学習に興味ありますか?もう生活には困らないぐらいは話せるんです。え?どうやって勉強したの?北京で。え?あなたどこの方?日本人です。という不思議なやりとりをした記憶。遊んでいた香港人の友達は、官庁の高い役職に就く人は職業上の要請である程度は話せたし、若い女友達は学校で覚えたけど香港ではそれまで話す機会がなく、私と普通話で電話で話してる後ろでお姉ちゃんが「あなた何、普通話話してるの!面白い!」と茶々を入れる、という塩梅だった。あれは2000年頃で、それから数年経ったこの映画ではもはやビジネスでは必須という感じだったのだなぁ、と一生懸命な古天楽を観て思った。

 

 

トップ選挙は前篇に引き続き票獲得のため凄惨な手段も用い、しばらくミンチ肉が食べられるなくなると忠告された場面は、意外と大丈夫だったけど、ミンチにする前の場面で包丁を持つ古天楽の手つきが完全に肉屋のそれだったことと、犬にミンチ肉を食わせる檻の間の通路に古天楽の影が長く伸びる俯瞰のショットがキメキメに格好良く見惚れた。

 

 

しっかり黒社会もの、香港ノワール王道の艶やかさも保ちながら、政治も経済も変化の渦中にある街を、センチメンタルに過ぎない視点から描くジョニー・トーのような映画監督がいる香港が羨ましい。

 

2016-02-02

2016/2/2

 
 
昨夜、思いがけず早く帰れたので眠る前にジョニー・トー「エレクション 死の報復」を観たのだけど、何人かに言われていた、「しばらくミンチ肉が食べられなくなるよ!」という忠告について(なかなか凄惨なシーンがありまして)、観てる間は、うおおおおおおお。と思い、目の記憶力強めなので今でもしっかり覚えてるけど、観終わった今、別にハンバーグとかメンチカツとか、余裕で食べられるね!という気分なので、これは頭の切り替えの薄情なまでの素早さが成せる業なのか、映画の中で観たアレと目の前にあるコレとは別物だと脳は認識するのか、自分の感覚が不思議。どちらでもあるのだろうな。映画の中で誰かが食べてたアレが美味しそうで観終わった後すぐ食べに行っちゃった!ということも…ない。その食べ物を見過ごしてるわけじゃないけど、たぶん「食べ物」ではなく、物語の中で何らかの機能を果たす小道具として認識してるのではないか。
 
 
「エレクション」の続篇は最高で、珍しく特典映像(監督、脚本、主演のインタビュー)まで観た。写真は去年の夏の北京、ポストカードを書くために入った茶館。空いていたせいか8畳ほどの個室が与えられて、適度に世間話をした後は適度に放置してくれて、広い机があって、お湯がなくなったら勝手に足して、今でも時々、あの場所で丸一日だらだらととりとめもなく書き物などしたいなあ、と思い出す。

 

2016-01-29

election 黒社会

 
 
この間、心が軽く冷えたので、こいつぁ良くねえ、ガツンとあれが必要だ。と、さっさと世界との接続をオフ、部屋を暗くしてキメてやったわ…ヤクザ映画を。エモーショナル、センチメンタルが苦手なので、ちょっといい話など全然役立たずで、よくできたヤクザ映画ほど癒されるものはない。
 
 
ジョニー・トー「エレクション 黒社会」、最高であった…。香港版アウトレイジのような物語だけど、アウトレイジよりこちらのほうが先だから、むしろアウトレイジが日本版エレクションということか。黒社会の最有力組織の会長は2年に一度、選挙で選ばれる。穏やかで冷静な男、武闘派だが商売は上手い男がその座を狙う。
 
 
レンゲ(中華を食べるときに使う陶器製のアレ)をバリバリ食べる、凶器は銃ではなく鉈を多用、他に丸太、スコップなど。スターウォーズでも、ミッションインポッシブルでも、散弾銃に空中戦、大がかりな攻撃方法がいくらでもあるのに、見せ場は原始的な方法(殴り合い、ライトセーバー等)で1対1なのね。映画的緩急ってやつだな、と思っていたのだけど、この映画は銃が登場せず(キタノ映画との大きな違い)、身体を接近させた生々しい暴力ばかり登場する。
 
 
どの男もいい顔してるなぁ!どうやったらそんな風にお腹だけ太れるの…?というおっさんの体型すら視覚のアクセントとして機能しており、特にレオン・カーフェイ…あまりに久しぶりだけど「愛人 ラマン」の面影はどこに…?という変貌ぶりで、シャツ、パンツ、ジャケット、髪型、靴、歩き方…すべて特徴があり、それぞれの個性がぶつかり合いまとまりに欠くかと思えば…強い存在感がすべてを凌駕し異様な調和を生んでいた。いるいる、こういう人…大阪を歩くとしょっちゅう…東京だと浅草界隈。着こなしがうまいって、むしろこういう人なんじゃないかしら。
 
 
夜の香港。ネオン、路地、屋内でも照明が絶妙で、男たちのフォルムをこれでもかと美しく強調していた。リアリティなど排除し、光を加えたい場所に衒いなくスポットライトが注がれる。自然光で撮られた白昼のシーンとのコントラストも見事。
 
 
 
 
田宮二郎の香りがするルイス・クーが冒頭、大学で経済学の講義を聴く場面いい!穏やかな中に時折、獣らしさを滲ませるサイモン・ヤムの姿と猿の群れを往復する最後のシークエンス。古めかしい儀式しかり、掟、掟と強調するくせに、抗いがたい獣性の発露で、均衡が崩れていくの、たまらない。長くない映画にギュッと見どころを配置し、見事な娯楽映画だった。続篇も早く観たい…のだけど、さまざまな人に「ミンチ肉がしばらく食べられなくなる」と忠告をいただいており、むしろ興味が募るわ…。

 

2016-01-19

Fantastic Mr.FOX

 
 
週末、友達から借りた「ファンタスティック Mr.FOX」をDVDで観た。私が鳥類(ペンギン)の話をしていても、それよりも狐!狐!と、これを観てから友達は狐に夢中。観終わったら絶対 狐>鳥 になってるから!と言われたので、どれどれ…と。ウェス・アンダーソンが監督したアニメ。DVDパッケージによると「構想10年、撮影期間2年、総カット数125280 CG時代にあえて挑んだこだわりのストップモーション・ピクチャー!」人形をちょこちょこ1カットずつ動かしながらアニメにしていくのだ…ということも知らずに観たので、はぁ素敵な映画だった…と、流れでメイキングを観てみて驚愕。ウェス、どれだけこだわりの男なの…。
 
 
狐の夫婦、盗みで生計を立てていたけど子供が生まれたことをきっかけに、まともな職業に就く。しかし徐々に野性の本能が疼き出し、盗みまくる狐と、怒った人間のバトルに発展していく、という物語。狐パパもママもかっこいいのだけど、かっこいいパパや有能ないとこにコンプレックスを抱く思春期真っ只中の息子の描写が良かったな。特にこの、僕は小さいから!の場面。
 
 
 
そしてエンドロールでようやく、狐パパの声はジョージ・クルーニー、ママの声はメリル・ストリープだったと知った。はぁぁ、ぴったりのキャスティング。かっこいいはずである。メイキングで楽しかったのは、普通、アニメの声は一人一人がマイクに向かって自分のパートの声入れをするのが、この映画はキャストが集って演技しながら声を撮っていること。狐パパがバイクに乗るシーンの声、ジョージ・クルーニーは実際にバイクに乗ってるし、みんなで穴を掘るシーンは、みんな頭を揃えて穴を掘ってた。きらめくオスカー俳優が揃いも揃って片田舎で演技してるけど、その姿は映像としては使われない…という贅沢でユニークなつくり。映画館で観ればよかったなぁ!と思ったけど、すぐ特典映像のメイキングが観られるのはDVDの良さだわ。
 
 
これまでのところまったく縁のないハロウィンのイベントに今後、万一参加することがあれば、狐ママのコスプレをしたい。
 
 
狐の魅力はよくわかったけど、観終わって狐>鳥にはならなかったし(鳥とは長いつきあい)、狐パパがかつて鳥泥棒をして生計を立てていたという点については、!鳥に何すんの、狐!と思ったことを返却の際は友達に伝えたい。

2015-12-07

夜来風雨の声

 
 
横浜のどこか、海に浮かぶ映画館で観たのは、五十嵐耕平監督「夜来風雨の声」。今年上映していた「息を殺して」気になってたけど、見逃してしまったな。日本映画なので、またどこかでかかると期待。
 
 
【あらすじ】

天野と稲葉、若い二人は一緒に暮らしている。 稲葉が仕事を失っていたために二人の生活は厳しかった。それでも彼は仕事 をせずに、夜になれば外を歩き回っている。友人に会ってちょっと奢ってもらったり、煙草売りに詩を教わったり。でも天野は何も言わない。稲葉のことをただ見守っているのだった。そんなあるとき稲葉は友人に 「病院で良い仕事がある」と聞かされる。

 

 

あなた、を指す言葉、英語のyouが複数ある言語はいくつかあって、中国語では你と您、仏語ではvousとtu、您→你、 vous→tu、距離が縮まるにつれ移行する瞬間があるということが面白い。ジャン・ユスターシュ「ママと娼婦」は何故か、恋人同士がずっとvousを使って会話していて、五月革命の頃、乱れた仏語を正すべく若者の間でvousを使って会話するのが流行した、というのを何かで読んだ気がするのだけど、出典がわからない。「ママと娼婦」、ほとんど部屋の中で男女が会話してるだけの映画を4時間以上、何が面白いのかさっぱりわからないけど、確かに面白い。面白みを感じている自分を発見するというのか、あの映画を観た時の感覚を「夜来風雨の声」を観ながら思い出し、自分が何を観たのか定かじゃないけど確かに面白かったのは、天野と稲葉、若い2人が3年も一緒に暮らしながら、何故か終始敬語で話していたのも理由なのだろうか。

 

 

それから稲葉という男の、得体の知れない、謎の愛玩動物のような仕草や表情も面白かった。可愛いから許す、無職だけど。というような、母性本能くすぐり系というわけでもないのだけど、まだ学名も与えられていない謎の生命体Xに出くわしたような気分。稲葉という男は、本名も稲葉という名前の映画監督でもあるらしく、上映後のトークに登壇されたのだけど、本人の印象と映画の中の印象にあまり差異はなかった。監督も俳優たちも私より少し下の世代の人々なので、よく知らないだけで、その世代の平均的男性像なのかもしれない、と思ってみたりもしている。ベランダに置いてある洗濯機の音が不用意に大きく録られている気がして、その洗濯機の裏側のちょっとした隙間にすっぽりはまりながら、メモ帳とペンを持っている稲葉なんて(応募するための詩を書こうとしているのだと思うのだけど)謎の愛玩動物の萌え仕草、という感じだった。

 

 

最近の、新しい映画で時々、起承転結の起→承ときて、ここからどう物語が転がるのかな…と見守っていると、ぷつりと終わる。というケースに出会うのだけど、この映画も不思議な時間の流れ方を見守っているうちに、ぷつりと終わったような気がして、しかし起承転結がきっちりあるからといって、映画の体を成す、というわけではないのだな、と腑に落ちるものがあった。新しい種類の、しかし「映画」を観たという感覚は、身体に残った。

 

 

上映前、この映画は「息を殺して」への繋がりも感じられる映画です、という説明があったように思うので、機会をうまくつかまえて観てみたい。

2015-09-05

Cinema memo : The strange case of Angelica

 
今年亡くなったマノエル・ド・オリヴェイラの未公開作品…遺作、というわけではなく2009年に撮られた映画とのこと…「アンジェリカ」という仮題だけ聞いて、文化村のラインナップに入っているのが、何かの不都合でなかったことになっていないか定期的に確認し、上映の時期が知らされることを心待ちにしていたのだけど、12月公開に決まったもよう。
 
公式サイト!
 
とっても情報の少ない公式サイト(昔の、静止画で音楽だけ流れるローカルCMを見てるようだわ…)より、ウェブニュースのほうが情報が多い。
 
 
 
邦題は「アンジェリカの微笑み」。英題はThe strange case of Angelica らしく、何がどうstrange caseなのか気になる。
 
俳優のリカルド・トレパは「ブロンド少女は過激に美しく」(大好き!)の主演だった彼ではないかしら。だとするとオリヴェイラのお孫さんだったと思うのだけど。
 
 
時が経つのが早くて、何やら焦るけれど、こういう時ばかりは早く12月にならないかな…と都合よく思う。