打ち合わせ帰り、表参道のキラキラ。12月。
濱口竜介監督の映画には、言葉が読みあげられるのを、じっと聞く時間があって、「ハッピーアワー」は小説、「親密さ」は手紙、そして昨日観た「何食わぬ顔」は国語辞典だった。電車で向かい合った男女の、女性が「なつ」から始まる言葉とその意味をつらつらと読みあげる。「なつ」から始まる言葉は、「なつ」から始まるというだけで、夏のあの、温度や湿気、雲の形を、言葉の中に内包していた。
ということを、今日は考えた。12月、今年の夏からも、次の夏からも距離がある。