CINEMA STUDIO28

2015-09-03

cinema mode/ the lady from Shanghai

 
 
今週は仕事などで1日の大半わたわたしており、じっと文章を書くような心の静けさから遠い。移動時間にふと、土曜に観た「上海から来た女」を反芻してみて、リタ・ヘイワース、綺麗だったな。監督・主演のオーソン・ウェルズの当時の妻。グラマラスな人だけど、身体を強調しすぎるでもない衣装が、本心を何重の襞の裏に隠したあの女に似合っていた。初めてスクリーンに登場するシーンで着ていたのは、ドットのドレス。よくよく見るとさりげなく凝ったデザインで、袖から背中への生地の繋がりが美しいドレープを生んでいた。腰の高さに細いベルト、スカートは膝を隠す丈で。この時代の映画に登場する女性の持ってる、何も入らなさそうなバッグがいいな。携帯電話も入れなくていい時代、お金はお連れの男性が全部払うのだろうし、薄いコンパクトと口紅しか入ってなさそう。
 
 
オーソン・ウェルズが船に乗ることを決意し、船にいたリタ・ヘイワースが登場する場面は、マリンぽいダブルのジャケットをきっちり着込み、でもボトムスはショートパンツ。

 
 
 
 
このドレスはどの場面だったっけ…。胸元露わなベアトップのドレスに、チュール、というのは珍しくないけど、詰まり気味の丸襟というのが珍しく、光の反射でキラキラする素材。映画を通してこの映画のリタ・ヘイワースは、隠すところと見せるところのメリハリが効いており、露出しすぎずとも衣装の下の魅惑の身体を妄想させるに十分だった。見事。