CINEMA STUDIO28

2016-11-23

coat problem



昨日に比べれば今日は寒いけど、今夜から明日にかけて雪が降るって、23区内でも積もるかもしれないって、いったいどうしたことかしら。狐につままれた気分でiPhoneの天気アプリで、謎めいて低い明日の最高・最低気温を眺めてる。


桜の季節の終り頃、無情に雨が降るように、銀杏の見事な晩秋、雪の重みが銀杏を散らすのかしら。まさかね。


手元の洋服を整理した結果、冬のコートが1着のみ、という事態に陥っており、あれこれ探してみたけど、気に入るものがない。今年たくさん出ているボタンがなく軽く羽織って共布ベルトでウェストマークするガウンコート、好きな感じだな、といくつか着てみたけど、分量がたっぷりしすぎており、小柄な私は重みに負けた…。このデザインで分量を減らして素材も軽ければ、丈ももう少し短かければ…と思ったけど、流行とは恐ろしいもので、ほとんどのコートはたっぷりしすぎている。


探す時間が潤沢にあるわけではない現在、コート選びを早々と放棄し、3月頃から着られるトレンチコートを手に入れることに頭を切り替えた。


映画の中には、魅力的なトレンチコートがいくつも登場する。まず思い浮かぶのは「シェルブールの雨傘」のドヌーヴ。着倒してクタクタ気味なのがいい。




それから「MADE IN U.S.A」のアンナ・カリーナ。オーソドックスなタイプ。アンナ・カリーナって静止画より動いてる方が魅力が増す人だと思う。逆に動いてるより写真の方が綺麗に思えるのはグレース・ケリー。最近心ざわつかせる静止画より動いてる方が魅力が増す女優・筆頭はガッキーよね。ガッキー、アンナ・カリーナの系譜。


ドヌーヴ、アンナ・カリーナのトレンチは男性もののサイズをコンパクトにした正調の魅力がありつつも、トレンチってエポーレット(肩についてる、あの…)とか装飾が多く(軍用の洋服だったから用途があってついていると知りつつも)、正調のは素材もしっかりしてて、肩の細い私にはちょっと荷が重い…と調べていたら、これぞというのを見つけた。





ホリー・ゴライトリーのトレンチ!肩周りもすっきりして、素材も柔らかそうで着やすそう。go lightlyの名前に相応しく、デザインも軽いのがいい。よし、心はホリー・トレンチにうまく傾いたので、冬のコートが1着しかない問題から目をそらし、早くも早春を想うことにする。明日は雪らしいけど。どちらにしろこの冬は、あまり外に出かける余裕もなさそうだし。