CINEMA STUDIO28

2014-02-14

To catch a thief

 
 
新宿で。ヒッチコック、1955年「泥棒成金」を観る。昔観たことあったかな、どうだったかな。引退した宝石泥棒の手口そっくりの宝石泥棒が頻発し、容疑をかけられた宝石泥棒ケイリー・グラントが真犯人を探す。筋書きはサスペンスながら、中身はケイリー・グラントとグレース・ケリーのラブロマンスという趣の映画で、風光明媚なロケ地、麗しいグレース・ケリー…見どころがなくはないけど、特に面白い映画でもないのね。
 
 
思いつくままにメモ
 
 
・グレース・ケリーってたくさん観てるわけじゃないけど、動いてるより写真で観るほうが綺麗な人だな、と思う。
 
 
・荒っぽい運転で海沿いの山道を登っていくドライブシーンは、グレース・ケリー本人の最期を予感させてひやひやした。
 
 
・車を停めて2人がピクニックバスケットから食事を取り出し、話しながら食べるシーンが面白い。飲み物はおそらくビール、食べ物はローストチキン。女が男に「どっちがいい?脚?」って尋ねるセリフ。何口が食べたら塩気が足りなかったのか、バスケットから塩の瓶を取り出して塩を足していた。ゴージャスな人々なのに、食べてるものも食べ方も雑でワイルド。
 
 
・ヒッチコックの主演女優への好意の量がそのまま、女優がスクリーンで輝くかに比例してる。「めまい」なんて、「泥棒成金」の100倍面白い映画なのに、キム・ノヴァクを好きじゃなかったらしいから、キム・ノヴァクがまるで美しく写ってない。
 
 

 
 
・途中から話がグダグダし始めるあたり、トリュフォー映画みたい。というかトリュフォー映画がグダグダしたヒッチコック映画みたいってことか。 2人は師弟関係みたいなものだものね。 この本まだ読んでないけど、そろそろ読み時か。
 
 
去年秋から見続けたスクリーンビューティーズの企画、どれも楽しく観た。配給会社に友人がいるのだけど、9本中7本観たから(見なかったのは「シェルブールの雨傘」「めまい」で、どちらもわりと最近、別の上映で観たから)次回あるなら作品選定会議に参加させていただきたいものです…。メジャーな映画に混じって滅多に上映されない映画もプログラムされてたのが良かった。
 
Bon week-end!