CINEMA STUDIO28

2014-12-24

A Merry Mancini Christmas



こんなに家にいる時間が短い人間に、こんなに広い部屋は要らない。ってよく思うけど、この冬は家に篭って進める取り組み事項があり、音楽を聴く道具が欲しいな。と考えていたところ、教えていただいたシンプルなレコードプレイヤー。無駄のないデザイン、スピーカー内蔵だから電源につなぐだけで聴けて、値段も手頃。



届くまでの間、さてレコードをどうしましょうか。と、リサーチしてみたら、文京区の図書館は日本随一のレコードコレクションを持っていることを知った。区内に散らばっていたレコードを小石川図書館に集め、レコード室まであるのだとか。きっと熱心なレコード好きの職員さんがいるのだろう。オンラインで検索して予約しておけば、我が最寄りの図書館にすぐ届く。借りる人が少ないのか、ほとんどのレコードは待たずに借りられて、期間延長すれば4週間も借りられる。聴きたい欲はあるけど所有欲が低く、コレクター気質など皆無な私に、これ以上恵まれた環境があるとは思えない。



秋、たくさんスクリーンで観たトリュフォー映画にレコードがよく登場することもレコード熱を高めたみたい。




アントワーヌ・ドワネルは音楽好きで、レコード会社でレコードを製造する仕事をしてたし(本当にレコードってあんなにアナログなやり方で昔は作られてたのだろうか…)、奥さんの妊娠がわかると、出産時の呼吸法を教えるレコードを聴いてた。「私のように美しい娘」は色っぽい場面で必ずF1のような、ハイスピードで走る車の音のレコードかけて音漏れ・声漏れを防止。この秋はパリのシネマテークでもトリュフォーのレトロスペクティブが開催され、映画に登場したレコードプレイヤーも展示されたらしいことを、写真で観て知った。


長らく部屋では無音状態で過ごしていたので、買ったもののレコードプレイヤーの存在を忘れてることのほうが多く、レコード生活に馴染むまでもう少し時間はかかりそう。クリスマス前に借りた、ヘンリー・マンシーニ(ムーン・リヴァーでお馴染みの)の楽団によるクリスマスアルバムは、お決まりのクリスマスソングばかり入ってて、ここのところ、何度も表裏ひっくり返して聴いている。


どの街のみなさまも、素敵なクリスマスをお過ごしください。