CINEMA STUDIO28

2016-08-21

ありがとうございました / little shop of memorandom



SPBSにて2週間に渡って開催されたlittle shop of memorandom、終了しました。


猛暑かつ天候不順の中、渋谷の奥まで足をお運びいただき、ありがとうございました。夕方、撤収に行ったら持ち帰るものがほとんどなく(準備したものがほぼ完売しており)お買い上げいただいた皆さまにも感謝の気持ちでいっぱいです。


Cinema packは私にとって大切な本や雑誌をパックしたので、買っていただいた方にも楽しんでいただけているといいな、と思っています。同封したおやつ類にも意味があって、ポップコーンは友達を招いて家で映画を観る時用に映画館気分を味わうために常備しているもの。キャンディは銀座のメゾンエルメスに映画を観に行くと、美しいプログラムとキャンディをいつももらえるのがさりげなく嬉しくて、これまで何種類かもらったキャンディの中で一番美味しく、包み紙を持ち帰って調べて(執念)何度も買った、映画おやつなのです。




大人ガチャ(大人のガチャガチャ)には、形あるモノを作る能力に乏しいので、形のない何かを詰めることにして、当ててくださった方が「まだ観ぬ映画に出会うきっかけ」を詰めました。カプセルを開けると文章が入っています。


「所定のメールアドレスにメールを送っていただきますと、記憶のアーカイブから、あなたに是非観てほしい映画を選び、選んだ理由を添え、封をして、切手を貼り、手紙でお届けします。選ぶにあたって、あなたのことを少し教えてください。(中略)観終わった後、すこし世界が違って見えるような1本を選べるように、ウォーミングアップしながら、メールをお待ちしております。」


消えていった東京の映画館について連載を書きながら、ずいぶん儚いものを愛している自覚が芽生え、これ以上失わないために観客の立場で何ができるのか考えてみて、映画を観ること、映画館に行くことが唯一かつ最良の方法というシンプルな考えに至りました。これまでずいぶん多くの、形にならない恩恵を映画から受け取ってきたので、ガチャを当ててくださった見知らぬ方々にとっても、新しい映画に出会うきっかけになれるならとても嬉しいです。


ささやかなプロジェクトに’Cinema letter from M.T.’という名前をつけました。M.T.とはmemorandom.tokyo そして私のイニシャルです。


すでに何通かメールを受け取り、意図が無事伝わったことにひとまずホッとして、書かれている「あなたのこと」をドキドキしながら読ませていただき、あの映画がいいかな?あれとあれ2本立てというのはどうだろう?など頭の中で組み立てています。メールをお送りいただく期限は8月31日です(夏休みの宿題ふう)。お待ちしております。返事を書き終わるまで、私のlittle shopは終わりませんッ!