CINEMA STUDIO28

2016-08-23

Marlene and…



ディートリッヒ&タイロン・パワー。ビリー・ワイルダー「情婦」の残りを見終わる。素晴らしい!知ってたけど!前に観たのは「午前10時の映画祭」で、映画館で観たのだった。ヒルズだったかな。マレーネ・ディートリッヒの魅力に開眼したことと、とにかく映画が面白かった記憶だけ残って、細部は良い塩梅に抜け落ちていたので、最後の、ええ!おお!!展開、今回もしっかり、ええ!おお!しましたとも。幼少期に観た映画のほとんどが白黒だったので白黒映画に全く抵抗がなく、むしろカラーだと情報が多すぎると思うぐらいなのだけど、そうじゃない人、白黒というだけで抵抗する人もきっといて、そんな人にもこの映画は薦めやすいのではないか。抵抗する間もなく引き込まれてしまって、気がついたら最後ってことに、みんななるんじゃないかしら。




ディートリッヒ&タイロン・パワー、おふざけバージョン。アガサ・クリスティ原作ものの映画化の最高傑作と言われているらしいし、ディートリッヒが当時50代後半だったという驚きや、若くして亡くなったタイロン・パワーの遺作でもあること、太っちょ弁護士と口うるさいお付きのご婦人の俳優・女優は実生活では夫婦で、なるほど阿吽の呼吸…など、ちょっと調べるといろいろ出てくるけど、そんなの何ひとつ知らなくてもきっちり面白いのが素晴らしいなあ!




ディートリッヒ&ビリー・ワイルダー。いつの写真なのだろう、2人とも若い。そしてディートリッヒのワンピースが素敵。ディートリッヒ映画でディートリッヒが最も魅力的なのは「情婦」だと思っているのだけど、私の考える「大人の女」のイメージに、これまで観たあらゆる映画のヒロインの中で最も近いのが「情婦」のディートリッヒかもしれない、という理由からかもしれない。これまで経てきた年月をしっかり感じさせながら、背筋はピンと伸び、毅然としながら時に可愛く、弱味を見せずとも微量の弱さも漂わせる鯔背な女。




ディートリッヒ&ビリー・ワイルダー。上の写真から2人とも年を重ねて。盟友!同志!という言葉が似合う雰囲気。