あと一息で仕事漬けの日々もいったん終わる。さほど仕事が立て込んでいない時に自分がどうやって過ごしていたのか、その体感が薄くなっていることに気づく。
西川美和監督の小説「永い言い訳」、さっき読み終わる。昨夜、お花見した友達はさすがの読書家でとっくに読んでおり、「すごいね、あと50ページ残ってるけど」「ほんと素晴らしいよね」と言い合う。
恐るべき鋭い観察眼。他人のことも自分のこともよく見えすぎている、的確に捉えすぎている、そんな印象で、夢中で物語を追いながら、書いている西川美和という女性のことを考える。こんなに何もかも見えて、辛くないのかしら。あ、けれど彼女は小説家というだけではない。だから映画監督なのだなぁ。きっと天職なのだろうなぁ。