twitterのタグをまとめた、こちらとっても興味深い。
#女性映画が日本に来るとこうなる
http://togetter.com/li/1024317
取り上げられている「Easy A」が日本に来ると「小悪魔はなぜモテる?」になっちゃった件、エマ・ストーンって「ヘルプ」といい、良い映画にばかり出てるのに邦題で損してるの多いような…。「Easy A」の原題は「緋文字(The Scarlet Letter)」由来だったような記憶。とってもいい青春映画なので邦題にメゲずに観て!っていろんな人に言った記憶が。
まとめでは、日本女性はこういうタイトルじゃないと観ないんだろ?ゆるふわ!って失礼しちゃうわ的な視点でいろいろ書かれてるけど、ネーミングが苦手な私は、じゃあどんなタイトルだったら満足するのさ?という代案が思いつかないので、逆に、酷い邦題つけられたね!って理由で埋もれてしまった隠れた傑作を発掘することに秘かな悦びを感じているのだよ。
キャストも豪華だし、傑作なのに「ラブ・アゲイン」なんてタイトルつけられたせいで、ひっそり公開されてあっという間に終わり、名画座で発掘したこちらも、
原題は素敵なのよね。でも「ラブ・アゲイン」、別に間違ってない。ラブ・アゲインな物語だったもの。原題の素敵さを日本語にうまく置き換えられないだけで。エマ・ストーンはこれにも出てる…!
ヌーヴェルヴァーグの頃は粋なタイトル多かったね、という話もあるが、例えば、
あまりにも有名なトリュフォーのこちら。「突然炎のごとく」って情緒不安定で衝動的なジャンヌ・モローを強調した邦題のように思えるけど、この邦題のせいなのか、まるでジャンヌ・モローが男2人を振り回すファムファタールの代表のように扱われていることが、私はとっても気に入らない。あの女の一体どこがファムファタールなの?
原題はシンプルに「JULES ET JIM」。ジュールとジム。そう、男2人の物語。男2人がイチャイチャする映画だよなぁ、ジャンヌ・モロー、男2人の間でキャッチボールされてるだけだよって、観るたびに思う。ほら、本国のポスター?ジャンヌ・モロー、間抜けな表情してるじゃないの…。
と、あれこれ書いたけれども、最近一番ギョッとしたのは、
イーサン・ホークがチェット・ベイカーを演じるこちら。去年映画祭で一足お先に観て、言わずもがなのタイトルと映像のお似合い具合に痺れていたのだけど、
邦題がまさかの直訳!いや、確かにそうなんやけども…ゴニョゴニョ…。これだったら「ボーン・トゥー・ビー・ブルー」ってカタカナにしただけか!って方がむしろ好ましかったのでは。
言語はどうしてもその国固有のあれこれを含んでいるので、文句を言い出したらキリがなく、日本映画だって、えー!そんな英題になるの!キー!って紹介され方してるのいっぱいあると思うから、目くじらたててもしょうがない。は!このトピック、ネタとして楽しいね!と、酷い邦題を与えられちまった映画から傑作を発掘する、砂金採りのような作業をコツコツ続けるまで。まとめを眺めていると、邦題で躊躇した「Wild」や「Begin again」など、やっぱ素敵そうだな、観てみようと思うもの、いくつもリストアップした。