CINEMA STUDIO28

2015-01-14

The soundtracks of Woody Allen




この間、ウディ・アレン「セプテンバー」をDVDで観ていて、音楽の好みは「ウディ・アレンの映画に流れてるみたいなジャズ」だけど伝わりづらい。と書いたら、「セプテンバー」の嵐の夜の場面、小さな音で流れる曲は「I'm confessin' (That I love you)」というタイトルだと教えていただいた。タイトルを知って改めて思い返すと、途端に場面に深みが増す。そんなタイトルの曲が、小さな音で流れるのがいかにも似合う場面だったから。


音楽について何の知識もなく、こういうのが好き。と言うと親切な人が貸してくれたりPCに入れてくれたりしたのを聴いたり聴かなかったりしてきたから、ある時ふと見るとiTunesが個人史…音楽遍歴ではなく、誰と一緒にいたかの履歴…になっていて、ヒヤリとした気分になり、それらを全部移していたiPhoneを機種変更と同時に処分。その後PCも壊れ、思い出ごと葬った。いつまでも音楽に詳しくならない。


好きな音楽が流れる映画たちなのだから、何の曲が流れているかに詳しくなれば、見逃していたことが見えてくるかも。と、網羅的に教えてくれるような何か…リサーチしてみたら、ウディ・アレンの1969年~2005年までの映画に使われていた音楽を淡々と解説する本が見つかった。絶版のようだったのでAmazonマーケットプレイスで取り寄せてみたら、忘れた頃にイギリスから届いた。


背表紙にシールが貼られており、ん?と開いてびっくり。大学の図書館から流れてきたものみたい。返さずに売った…のではなくて、借り手がいなくて払い下げになったのかな。University of Stirlingの学生さんは、私と同じ興味は抱かなかったらしい。そんな授業があるのか知らないけど、映画論の授業でもとっていれば、これだけでレポートばんばん書けると思うのだけど。







1969年〜2005年、フィルモグラフィで言えば「泥棒野郎」から「マッチポイント」まで。「マッチポイント」、網羅されてて嬉しい。こんな感じで一作ずつ、曲名、作曲者、演奏者名と解説がずらずら書かれてる。






これぞ求めてた本!さっそくいくつかレコード借りよう。まずは「マンハッタン」あたりからかな。しかしイギリスにまでクレームをつける気力がなく、面白かったからまあいいか、と思ったけど、本の状態は確かにいいものの図書館にあったことが丸わかりのあれやこれやがベタベタ貼られてるこの本を、condition : Used - Very Good と言い切る図太さは私にない。今年はこの手の図太さを身につけるべきって暗示だろうか。真似はしなくていいけど。