引き続き、大掃除で久々に見た古い映画のチラシファイルから。学生時代に通いつめていた、京都・東寺にある京都みなみ会館でもらって楽しみにし、いそいそ観に行ったゴダール「女と男のいる舗道」。ヌーヴェルヴァーグの作家たち特集は合計3本、他にはトリュフォー「アデルの恋の物語」ゴダール「勝手に逃げろ/人生」。
ピンクとブルーのデザインで可愛くて、その後、海外で暮らした時もトランクの中に忍ばせ、部屋に貼ってたので画鋲の跡がある。何年か前に見返した時、このリバイバル上映がVIVA YOU協賛だったと知って慄然とした記憶が。裏にはアンナ・カリーナからのコメントと、「ゴダールの好きな顔」というタイトルで小西康陽さんが(ピチカート・ファイヴ)という自己紹介つきで寄稿されていて、20年前、その文章を確かに読んだ。
この時期のチラシ、何が書いてあったか今でも覚えていることが多いのは、当時、映画について知る方法が他にあまりなかったからだと思う。AmazonもWikipediaもないインターネット前夜。映画を観るスケジュールたてるときは、チラシの裏にある上映期間と時間の欄を並べて、いつどれを観るか決めてた。そして料金が一般1,700円、学生1,500円と今とほとんど変わらないことにも驚き。映画をなるべく安く観る方法の探究は当時から進めていたけど、1,500円払って観たのかな?今よりお金もなかったはずなのに、ちゃんと映画館で観て偉い!と昔の自分を褒めたくなったけど、そもそも映画館で観る以外に映画を観る方法が少なかったのだった。
たしか同じ年だったと思うのだけど、京都みなみ会館では「アルファヴィル」もリバイバル上映された。グッズも何もなくて、古いパンフレットを白黒コピーしてホチキスどめしたものが100円ほどで売られ、買った記憶はあるけど、捨ててしまったみたい。今、イメージフォーラムで「アルファヴィル」がかかってるので、来週観に行くつもり。このあたりの映画を観るときは、いつも京都の映画館の遠い記憶が一緒についてくる。