池澤夏樹編集の日本文学全集、刊行が始まり、第3刊の明治文学の一冊をまず手に入れた。川上未映子訳の「たけくらべ」がお目当てだけど、他の2篇も再読したかったのでタイムリー。まず今日は「たけくらべ」を読了。初めて読んだのは確か原文で、高校時代だったと思う。
読了し、東大本郷キャンパスでのこのイベントへ。豪華。
川上未映子さんはこの物語を、俯瞰で撮りながら、登場人物ひとりひとりにピントが合っている。と、おっしゃっていた。それを受けて池澤夏樹さんが、たけくらべの成功した映像化作品があるかどうか知らないけど、確かに映画的。冒頭は、俯瞰で写し、大門を写し、そこから横移動するカメラが想像できるとおっしゃっていた。私は小説を読みながら、脳内で映画仕立てにして人物を動かしたり、街を俯瞰で撮ったりしながら読み進める癖があって、「たけくらべ」は映像化しやすい小説だなぁ、と、短篇映画を頭で上映しながらあっという間に読み終えた。
きっと映像化されてるけど、たしかに知らないな…と調べてみたら、何度か映画やテレビで映像化されていて、おそらく有名なのは55年、五所平之助監督によるものかな。吉原一の花魁に岸恵子は観てみたいけど、その妹で物語の中心にいる美登利が美空ひばりなのは、かなりイメージが違う。じゃぁ14歳に見える女優で誰がふさわしいのか、すぐには思いつかないけど…
イベントは充実の内容で、記録しておきたいのだけど、教室が寒かったせいか人が多かったせいか、帰り道だるくなり、帰宅して検温したら39℃ちょっと手前。この冬、2度目の発熱だな…と思いつつ、早々に眠る。明日はアカデミー賞!