The help、エマ・ストーンの写真を貼りたかったから・・・ではなくて(それもあるけどさ・・・)。
ベルリン映画祭の日記を、眠る前に読むのが今週の楽しみ。Day6で書かれている、南アフリカの映画祭で企画されている香港カンフー映画特集について、興味深く読んだ。
東京で映画祭に通い始めたのが一昨年。映画祭のチケット、前売りで完売するものも多く、仕事の都合で先の見通しをたてられない時期が何年も何年も続いた後、ついに獲得した自由!という喜び。熱心な観客が多いことに加え、いろんな国から来る映画を作った人たちのお話を聴くことができるのがほんとうに贅沢で幸せで、時事に疎い私も世界を覗くきっかけとして、映画を観ることに意識的になった。予期せぬ写真が否応なしに目に飛び込んできたりするインターネットやTVニュースと違い、自分のペースと興味で観るものを選べるのもいい。
黒人専用映画館でかかる香港カンフー映画・・・について想像してみて、南アフリカの話でも、映画館の話でもなかったけど、そのような映画をここ数年で観たな・・と思い出したのが「The help」だった。エマ・ストーン目当てに観に行って、またもや引いた当たり。白人家庭に雇われる黒人メイドたちの物語で、内容もさることながら、60年代を描いたもので、裕福な白人家庭の主婦たちのファッションが、kate spadeに今、こんなワンピースありそう。というクラシカルなアメリカンファッションで、ここ数年観た映画の中では、さりげなくファッションが良かった映画上位に入る。
話を元に戻して。この間書いた、イランでは宗教上の理由(肌の露出禁止)で日本映画の上映が多く、日本映画に影響を受けたイラン監督の映画を今、日本人が面白く観ている。というのも興味深いことだし、日本は何でも観られるようで、震災の時期にちょうど公開されていたイーストウッド「ヒアアフター」が上映中止になったり(大津波のシーンがある)、去年の東京フィルメックスのオープニングが、戦争を描いた「野火」だったことも考えると、やはりその国でいま起こっていることと、その国でいまどんな映画が観られるかはまるで無関係ではないのだな・・・と思ったので、メモしておく。