ルビッチ中休みの先週末、部屋に籠ってあれこれ書く日だったので、レコードを借りることにして、memorandomで読んだばかりだったので、Bill Evansを借りた。アーティスト名とレコードという区分で検索すると、アルバムのタイトルがずらずら並び、さらに詳しく知るにはamazonなどで調べる必要があるのだけど、だいたいアルバム名で博打みたいに選ぶことが多い。春だし、という単純な理由でこのアルバムを借りた。
さっそく聴いてみると、表題曲の You must believe in spring、聴き覚えのあるメロディー。映画のタイトルはすぐ覚えるけど、曲名は全然覚えられないので、かつて聴いたことあるジャズかな、と思ったけど、どんどん映像が浮かぶので、あれ?と思い起こしてみると、ジャック・ドゥミ「ロシュフォールの恋人たち」で水兵マクサンスが歌う「マクサンスの歌」だった。ルグラン作曲。ビル・エヴァンスはルグランの曲をたくさん演奏している、とも教えていただいた。
狭いロシュフォールですれ違いを続けるあの物語で、「マクサンスの歌」は、遠くに、それとも近く、ロシュフォールにいるのかな?…そんな歌詞だったと記憶している。そう考えるとYou must believe in springも、あの歌詞や物語と遠くにあるタイトルではなく、来る季節、まだ見ぬ人を思いながら、いつかきっと出会うとどこかで確信しながらも、ふっと不安になるような…。