茅ヶ崎館を後にして、北鎌倉へ移動。円覚寺、小津監督のお墓参りへ。境内の脇の墓地の、高台にある。お墓には「無」と一言掘ってあり、お酒がたくさん供えてあった。一般的な円覚寺の観光ルートから外れて、わざわざ墓地にやってくる人々はだいたい監督のお墓目当てなのか、ガイドブック持った外国人が次々と訪れていた。何気なく、木下恵介監督のお墓も近くにある。この日は月曜だったので、日本人観光客は少なく、外国人多め。
とにかく暑い日。江ノ電に乗り換えて、長谷へ。道すがら倒れそうになりながら、到着。大仏!奈良の大仏はこれより大きいのか?と聞かれたので、大きいし、金色だし、家の中にいる。と伝えた。
中にも入ってみることにしたのだけど、中に入るの、1人20円!この物価上昇の時代に!5人だったので1人が代表して「奢るわ!」と奢ってくれました。大仏の中は滞在時間に比例してじんわり熱くなり、銅製のフライパンの上でじっくり焼かれる肉や野菜って、こんな体感なのかな…と妄想。
むしろ背中に風情が…。そして、小津映画でも、大仏が登場していた気がする…と思い出してみれば、北鎌倉が舞台だった「麦秋」だった。人生で最初に観た小津映画が「麦秋」で、言葉にできない衝撃を受けたので、あの映画のことはよく記憶している。大仏の足元に座る子供たち。
原節子演じる紀子さんと、そのお祖父さん(耳が遠め)。
その後、一番暑い時間帯に、鶴岡八幡宮まで行き、あの階段を登って下り、木陰がほとんどなく、視界は果てしなく白かった…。中途半端な時間になったし、何を食べよう…と迷いつつ、好きな珈琲店・イワタに入る。いつも混んでる印象なのだけど、珍しく空いてた。
もちろんホットケーキ!中途半端な時間の食事として最適だったのではなかろうか!鎌倉から東京までグリーンに乗って(グリーン券の購入システムの電子化っぷりに、行きも帰りも感嘆)、真夏の小津ツアー、終了。