CINEMA STUDIO28

2015-03-21

Notes sur le cinematographe

 
 
4月といえば、ブレッソン「やさしい女」のデジタルリマスター版も公開ではないか!公開を知ってから「恐怖分子」と並ぶ楽しみ事項だった。
 
 
 
 
先週「恐怖分子」を満席のイメージフォーラムで観ながら、満席、素晴らしいことだけど、他人の発する音や気配を完全にシャットアウトした無菌状態の上映室・・さらに言うならミラノ座ほどの大スクリーンで、たったひとりで「恐怖分子」を観ることこそ、私の欲望である。と思った。神経質ではないほうだけど、1秒も画面から気を逸らしたくない。そして、ブレッソンの映画もそうであるなぁ。早稲田松竹で「スリ」「ラルジャン」を観た時、近くの老婦人あたりから聴こえるビニール袋のチリチリ音がずーーーーーっと続いて、だいぶ辛かった。まぁどういう環境でもブレッソンやエドワード・ヤンならば駆けつけてしまうのだけど。
 
 
「やさしい女」は大好きな「白夜」と同じく、ドストエフスキーとブレッソンの組み合わせ。原作を知らないけど、「白夜」は数ページ読んで、主人公のあまりの饒舌さにうんざりしてそっと本を閉じた。あんなによく喋る男をぴしゃっと黙らせ、物語のエッセンスだけ取り出した(であろう)ブレッソンの手つきに、今回も期待。
 
 
「シネマトグラフ覚書」は原書を所有。公開までに読みたいのだけど、すっかり仏語を忘れてる上に、頭がとても疲れてるので、たぶん間に合わないだろうな。