週末に観たウルグアイ映画「映画よ、さようなら」のパンフレットが面白い。ウルグアイにあるシネマテークを舞台にしたこの映画はフィクションだけど、シネマテークは実在する。そこはどんなシネマテークかの紹介が掲載されている。映画を上映する施設についての紹介で、私にとって最もイメージしやすく楽しいのは、どんな映画がかかってる場所なのかということ。これから一生訪れることもないかもしれない街の映画館の上映スケジュールを眺め、そこで映画を観る人々を妄想するのが趣味…同じ趣味を持つ人は、この世にいるのかしら。
ウルグアイのシネマテークで特筆すべきは、”Pronto, listas,ya!”という企画で、曰く「世界一長い上映企画」。なんと映画ベスト1000を考え、着々と上映していく企画。今年6月の上映で第65回、残りあと300本余りとなり、次の1000本企画を考え中とのこと。誰がどういう基準で1000本選んだのかは不明だけど、シネマテークのスタッフが選んだとしても恐ろしく広大な企画だし、それを順次上映しているという気長さよ。熱心な、もしや1000本征覇する強者の観客などいるのかしら。もしいるのなら、何か記念品贈呈するというより、次の1000本企画の選考スタッフに加えるというのはいかがかしら。
上映企画以外に、映画鑑賞料金や上映開始時間も網羅してあって、私の妄想欲求を十全に満たす、素晴らしいパンフレット。