CINEMA STUDIO28

2016-03-08

続・死に体のiPhoneのメモから



何を・いつまでに・テキパキと!など、やることが山積みになってきて、映画館には週末しか行けない、ぼんやり妄想する隙間時間も不足気味の時期到来。あと1ヶ月続くのか…(遠い目)。場所も問わず、お金もかからない妄想っていい趣味だな。妄想の定番テーマは「朝起きてから眠るまで・川口浩の1日」など。浩映画を熱心に観るのは妄想の種を仕入れてるだけに過ぎない。


iPhoneメモ、濱口監督のものは昨日書いたからiPhoneから削除。もうひとつ、侯孝賢トークのメモについて。


私は侯孝賢の良い観客ではなく、観ると必ず眠ってしまう。フィルメックスでは「戯夢人生」を観て、案の定眠ってしまった。男女が煙草を顔を近づけて渡す場面だけは記憶が濃い。何度か「戯夢人生」を観て、いつも寝て、いつもあの場面だけ覚えてるので、あの場面と私は縁があるね、と思う。


上映後の質疑応答について、他の質問は特に覚えておらず、そのうちフィルメックス公式か誰か親切な人がまとめてくれるだろう…と、眠気を覚ましながら聞いていたのだけど、ちょうど原節子さんが亡くなったニュースのあった頃で、原節子さんについて、あるいは俳優・女優について監督が思うところをお聞かせください、という質問はタイムリーで東京の観客らしい質問でとても良かった。侯孝賢もいいね!と思ったのか、満面の笑みかつ親指を立ててグッジョブ!ポーズを見せたので、フィルメックス豪華!侯孝賢の生グッジョブ、至近距離でいただきました。と、眠気もついに覚めた。


監督の答えは「原節子さんは小津以外の監督の映画にも出ているけど、とりわけ小津さんと長く仕事したのは監督にとって良い俳優だった、ということだと思う。良い俳優は得難いから常に一緒に仕事をしたいもの。自分も何度も同じ俳優と組んでいる。台湾は小さな国だから、アメリカのように俳優がたくさんいるわけではないし、キャスティング制度が整っているわけでもない。成瀬にとっての高峰秀子のように、俳優、出演者がいるから撮りたいものが見つかる。監督とは、そのようなものです」と、iPhoneにメモしていたので、ここにメモし直し、iPhoneから削除。


雑誌の小津特集で、岡田茉莉子が小津監督に「私は監督にとって何番バッター?」と質問すると「岡田くんは、一番バッターだね」と答え、「じゃあ四番はどなたですか?」とさらに尋ねたら「それは、杉村春子くんだよ」と答えたと語っているページがあり、原節子は四番じゃないのか!と驚いたことも、あわせてメモしておきたい。