年末に1回めを観た時と同様に、ハッピーアワーの余韻から抜けられず。一緒に観た友達と自分たちの話をしながらも、「それって、あかりさんっぽい人だな」とか、登場人物の名前を引き合いに出すなど。
期限までに読み終わらずいったん返却した、濱口監督の書籍「カメラの前で演じること」が、このタイミングで再び手元に届いたので、今度こそは読了するつもり。
こちらの長いインタビューが面白かった。
「この人たちができないこととか、この人たちが“やらないだろうな”ってことはやらせない。その中に、自分自身がみじめになるようなことは決してしないっていうのがあって、それは映画にとってもいいことだと思ったんです。誇り高いものになるというか」
「自分のことをしている人の顔は、画面にすっと収まるんですよね。なぜかはわからないんですけどね。だからたぶん、自分がすべきことをしてきた人ってのは、それなりにいい顔をしてるんじゃないか、と思うわけです」
「自分自身とは別のところに基準を置いている、他から認められるために何かをしているっていうのが見えると、いい顔にはならないしダメですね」
当然といえばそうなのだけど、作る過程で考えたこと、志したこと、しないように気をつけたことはダイレクトに映画に表れるものなのだな。映画から受けた印象に、監督によって言葉が与えられた、と思った。外見に内面がすべて表れるというのは人でも映画でも同じなのだな。