CINEMA STUDIO28

2016-05-10

Cinema memo : FAKE



雨宿りと時間潰しの場所を探して、他に何もない場所だったので入らせてもらった京大キャンパス。カフェテリアっぽいスペースで自販機の70円コーヒー飲みながら、外の緑を眺める。京都、ずっと曇りか雨だったけど、新緑が眩くて窓際の席に座るとどこでも時間を忘れて緑ばかり見た。


他の予定を優先しがちで最近崩れ気味な映画の予定。どこかで予告編を観て、こんな映画が公開されるなんて‼︎と興奮した「FAKE」、6月4日から公開と手帳にメモした。佐村河内騒動を森達也監督が映画化…!監督の名前も随分久しぶりに耳にしたように思う。



既に始まっている試写では、意味ありげなラスト12分については決して口外しないこと、という箝口令が存在するとのこと。 これが名前も知らない監督だと下世話な興味を隠せない自分に嫌気がさしそうなものを、やっぱり森達也、観たいよね。と大義名分つきで大変楽しみ。


忙しい時期、軽く読めるものを、と借りた阿川佐和子さんの文春の対談連載をまとめた聞く力文庫というシリーズの傑作選を、他の人の対談目当てで借りてみて、どの人も興味深く読んだのだけど、中間あたりにあったキダタローが、あの飄々とした口調でしかし騒動の本質にズバッと迫るような発言をしており、さすが浪速のモーツァルトやな。と思いながら読み進めると、トリを飾る対談は新垣隆さんだった。どう読んでも隙だらけで、そこに阿川さんがツッコミながら斬り込み、最後は母のように心配するという締め方だった。この2本の対談をセットで読めて満足だった。